《特集 抵抗器技術》

チップ抵抗器の最新情報

バリエーション拡大で顧客の要望に応える

 抵抗器を各種分野に幅広く展開しているKOAでは、それぞれの要望に応えるために各種チップ抵抗器のバリエーションを拡大している。


【写真1】RK73B

新チップ抵抗器

 汎用・小型用途では、0402サイズのRK73B・1Fの量産を開始している(写真1)。

  製品およびキャリアテープの高寸法精度化によって超高密度実装が可能となり、0603のRK73B・1Hを使用したときに比べて実装面積を約1/2にできる。

  高精度用途では、高信頼性の金属皮膜チップ抵抗器RN73Hシリーズを追加している(写真2)。定格周囲温度85℃、使用温度範囲−55℃〜155℃であり、従来の当社金属皮膜チップ抵抗器よりも耐熱性・耐湿性が向上している。

  新たにシリーズを追加したWK73(写真3)は、長辺電極のチップ抵抗器。3サイズをラインアップし、サイズ/定格電流はそれぞれ2550/1W、3146/1W、3164/1.5Wと、汎用チップ抵抗器よりも高電力に設定されている。



【写真2】RN73H 【写真3】WK73



電流検出用低抵抗器


 当社が注力している電流検出用低抵抗器では、各タイプのバリエーションを拡大している。

  抵抗値100mΩ以下で、高精度な電流検出ができるUR73シリーズ(写真4)には、5025サイズで定格電力0.75WのUR73D・2Hを新たに追加した。

  抵抗値20mΩ以下で無誘導タイプのTLRシリーズ(写真5)では、3216〜6322の全サイズでTCR±75×10-6/Kを追加。

  さらに抵抗値5mΩ以下で大電流の検出を可能にした無誘導タイプのチップパワーシャント抵抗器PSシリーズを新たに追加した。

  PSBの定格電力は6W(アルミ基板実装時)、PSIの定格電力は3Wである。



【写真4】UR73シリーズ


【写真5】TLRシリーズ

耐サージ、高耐圧チップ抵抗器

 そのほか耐サージチップ抵抗器シリーズのSG73P(写真6)で、従来よりも小型の1608サイズを、また、高耐圧チップ抵抗器のHV73シリーズでは、最高使用電圧2000V(DC)の5025サイズなどを追加している。



【写真6】SG73P


<KOA(株)>