環境・省エネ関連部品

 電子部品メーカーは、太陽光発電システムや風力発電、燃料電池システム、蓄電池(産業用/家庭用)、次世代2次電池(車載/産業用リチウムイオン2次電池など)、スマートグリッド/EMS(エネルギー・マネジメント・システム)など、環境・新エネルギー関連市場への取り組みを強化している。新たな創エネ・省エネ・蓄エネ関連機器市場の広がりは、電子部品・デバイスの新規需要を創出するとともに、搭載部品技術の高度化を求めている。このため、各社は環境技術の高度化に照準を合わせたR&Dを加速させている。

 ワールドワイドで需要が拡大している太陽光発電システムでは、太陽光発電の高効率化や信頼性向上、小型化、低コスト化、長寿命化に照準を合わせた部品・デバイスの技術開発が進展している。

 太陽光発電システムは、太陽電池パネルモジュールのほか、パワーコンディショナ、端子ボックスなどで構成され、高性能な電子部品が使用される。避雷器や屋内用電力モニターの需要もあり、電力モニターでは無線モジュール搭載も進む。

PVモジュール用コネクタやジャンクションボックス
接続部品は、PVモジュール用コネクタ&ジャンクションボックスへの参入企業が増加しているほか、高電流対応リレーや端子台などの開発が活発。良好な作業性や防水性、堅牢性、長寿命も重視される。

太陽光発電パワーコンディショナ用リレーは、パワコン内蔵用の小型高容量リレーの開発が進み、接点ギャップ1.5ミリメートル以上かつ、低消費電力タイプの製品開発に力が注がれている。太陽光発電システムにおけるサーキットブレーカやヒューズの代替用として、プリント基板型の超小型直流高電圧リレー開発も進んでいる。

パワーコンディショナの小型・高効率化要求に対応し、コンデンサやコイルなどのパワー用部品の小型・高性能化も進展している。コンバータやインバータでは中高圧コンデンサが使用される。アルミ電解コンデンサは、スナップイン・ネジ端子型として500V以上の高耐圧で、高リプル、高温度長寿命化を実現した製品が用意される。

発電情報を電力モニターに送るための無線通信モジュールの需要増大も期待される。

自動車関連では、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などのエコカー需要が今後大きく拡大していくことが見込まれる。このため、電子部品・デバイスメーカーでは、車載用リチウムイオン2次電池(LiB)や車載用インバータなどの車載用パワー系デバイスに照準を合わせた技術開発を強化しており、高電流・高耐圧対応部品の開発が進んでいる。

EVの本格普及のためには、動力性能や航続距離の向上が不可欠。このため、車載用バッテリにはさらなる小型軽量化・高効率化・高性能化・安全性向上などが要求され、素材系メーカーでは、次世代車載用2次電池に照準を合わせた新規材料開発に力を注いでいる。

特に、車載用電池の性能を大きく左右する正極材では、国内外の多くのメーカーが技術開発に力を注ぎ、競争が活発化している。LiB用正極材は現状ではコバルト酸リチウムが主流だが、最近は、希少金属(レアメタル)のため価格が不安定なコバルトの使用量を抑えた次世代正極材開発への取り組みが加速している。EVの本格普及に必須となるEV用充電インフラも電子部品の新規需要創出分野として期待され、電子部品メーカーのエコカー用急速充電インフラ市場への展開が進展している。

スマグリやHEMS/BEMSも取り組み活発化
電力インフラ網の高効率化や省エネルギー化に向け、スマートグリッド関連やHEMS/BEMS分野への取り組みにも力が注がれている。特にスマートグリッドの中核となるスマートメーター(次世代電力計)は、通信機能の搭載により、様々な電子部品・デバイスが使用されるため、部品の新規需要を創出する大型機器と位置付けられている。このほか、スマートグリッドを支える各種電力変換デバイスや高効率モーターなどの技術開発が加速している。

次世代の高効率な電力供給方式として普及が期待される高電圧直流給電システム(DC400V)用の部品・デバイス開発も進み、同システム用の小型コンセントバーおよび電源プラグなどが製品化されている。直流高電圧対応のスイッチやリレー開発も活発化している。