日産・産総研

ワンペダル操作の運転の方がツーペダル操作よりも楽しいことを
科学的に証明

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共同研究関係者一同

 日産自動車と、産業技術総合研究所(産総研)自動車ヒューマンファクター研究センター(北ア智之研究センター長)はこのほど、東京都内の会議場で、「ペダル操作の違いが運転者の心理状態と脳活動に及ぼす影響」についての実験結果を発表。電動車の普及に伴い、アクセルペダルの操作だけで加速や減速を行い、ブレーキペダルの踏みかえ回数を減らした「ワンペダル」操作が、従来のツーペダル操作と比較して「より運転を楽しく感じる」ことを示し、運転に集中できる状態を自然に引き出し得るとした。

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説明する伊藤常務

 日産の常務執行役員伊藤由紀夫日本マーケティング&セールス担当は「当社の提唱するe─パワードライブの利便性が科学的に証明された」と語った。

 同社は、電動駆動車などの普及により導入される新しい運転操作系が運転者の認知状態に与える影響を調べることが重要と考え、産総研の技術を活用し、ワンペダル操作が運転者の注意状態に及ぼす影響を調べる共同研究に取り組んだ。

 質問紙調査の結果、ツーペダル操作に比べ、ワンペダル操作での運転時に「運転が楽しかった」の項目に対する評定値が統計的に高く、かつ、脳波計測ではツーペダル操作に比べ、ワンペダル操作での運転時に、注意状態が楽しさの重要な要因である運転への自然な集中(運転に配分される注意資源量の増加)を反映することが示された。

4WD追加、仕様向上

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「ノート」eーPOWER MEDALIST ブラックアロー

 また、日産は5日から、「ノート e─POWER」に4WD(モーターアシスト方式)を追加するとともに、仕様を向上した新車種を全国一斉に発売した。

 ノートは、100%モーター駆動ならではの力強くスムーズな走行性能と、ペダルの踏み戻しだけで加速から減速までを意のままに行うことができる。特に、寒冷地や積雪地、凍結路面などでの走りには最適だ。

 なお、同社のノートは18年上半期(1─6月累計)の販売で、7万3380台を記録。日産車として48年ぶり(1970年上半期「サニー」以来)に、国内登録車ナンバーワンの座を奪還。さらに、「セレナ」の販売台数は5万6095台と、同年上半期のミニバン登録車ナンバーワンを獲得した。