コニカミノルタ

腸内フローラを見える化する解析サービスポンポンコード

 NECとNECソリューションイノベータは武田薬品工業に、バーチャルリアリティ(VR、仮想現実)を活用した、感染症ワクチンの製造工程における無菌操作トレーニング向けVRソリューションを提供する。NECの「法人VRソリューション」を活用しており、今月から利用を始める予定。

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腸内細菌群を測定するための解析装置

 コニカミノルタの地域・市場のニーズに即した新規事業開発を行うビジネス イノベーション センター(BIC)ジャパンは、大阪大学大学院工学研究科と産学連携プロジェクトを進めている。大阪大学が研究開発したDNA解析技術「μOCEAN(マイクロオーシャン)」を活用し、腸内フローラに属する特定の腸内細菌群(ビフィズス菌や乳酸菌など)のバランスを短時間で測定できる解析サービス「PonPon CODE(ポンポンコード)」を開発した。今後、コニカミノルタでは同サービスの実証実験を開始する予定だ。

 心身の健康に大きな影響を与える腸内環境を示す指標である腸内フローラ≠フバランスを知るには、従来、数十日の時間を必要としていた。PonPon CODEの利用により、最短1日で測定結果を知ることが可能となる。

 実証実験では、利用者が利用登録をした上で、届いた糞便(ふんべん)採取キットを利用し、採取した糞便を検査センターへ送付する。検査センターでは、PonPon CODE解析装置にセットすると、約15分で特定の腸内細菌群を測定できる。データは、コニカミノルタの解析クラウドを経由して利用者のスマートフォンなどへ送信されるので、ポスト投函から最短1日で解析結果を知ることができる。

 PonPon CODEの開発は大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻ナノバイオ領域の齋藤真人助教との産学連携で進めている。大阪大学は、PonPon CODE解析装置のコアテクノロジーとなるμOCEANを開発。μOCEANは遠心促進熱対流(マイクロ流路チップと遠心・温調による熱対流の速度制御技術)により解析のための熟練技量と時間を必要とせず、狙いを定めたDNAを誰でも簡単に素早く′沛oすることを可能にした。

 μOCEANを利用した腸内フローラ見える化サービスPonPon CODEの開発および実証実験では、オープンイノベーションを推進し、様々なパートナーと連携している。

 同社は、お客により良い提案をするため、メタジェンが推進する研究開発プラットフォーム「腸内デザイン応援プロジェクト」に参画。解析機器メーカーとして腸内デザインに関わる数多くの企業と連携し、研究開発に取り組む。

 また、便の様子を記録することで健康状態の管理を支援するサービスを運営するウンログと連携し、社会実装のための実証実験を予定。ウンログの登録ユーザーにPonPon CODEを体験してもらい、提供価値を確認するとともにサービスの改善へつなげる。