WorldLink&Company

ドローンのフィールドロボティクスソリューション展開

ハード、ソフトの最先端技術を取り入れワンストップで提供

 WorldLink&Company(京都市北区)は、ドローンによるフィールド ロボティクスソリューションを展開する。

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DJI社の積載量6キログラムの産業用ドローン
「Matrice 600 Pro」

 ドローンに関するハード、ソフトウエアの最先端技術を取り入れ、ドローンの機種選定から操縦、現場導入、データ取得、取得データの解析・処理、管理、活用、修理・メンテナンスまでワンストップで提供するテクノロジーインテグレータとして活躍の場を広げている。

 須田信也社長は「世界中の社会と素晴らしい商品やサービスをつなぎ、文化、産業の発展、向上を図ることを目的に14年に創業し、ガジェットと呼ばれる目新しい小型電子機器を輸入販売していた。15年にDJI社のドローンと出会い、その可能性に魅せられてDJI社の代理店になり、ドローンの販売を始めた。ドローンの販売会社SkyLink Japanを設立し、SkyLink Japanをドローンのブランドとして立ち上げ、ドローンと社会をつなぐことを掲げて大手企業とのBtoBビジネスで市場を拡大してきた」という。

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ドローンセミナー
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PROパイロット技能認定会

 単に数万円から100万円前後するドローンを販売するだけでなく、ドローンセミナー、PROパイロット技能認定会、データの取得方法など周辺サービスからアフターサポート、保険サービスまで、まとめて提供する。

 15年9月には日本国内初のドローン専門ショップを現在の本社にオープン。本社近くに2カ所の飛行訓練施設を持ち、ドローンの操縦訓練、テスト飛行などを行っている。

 様々な産業分野でドローンを活用するシーンへのサポートを強化。特に土木建設・測量、スマート農業、点検・調査の分野にはドローンの活用シーンが多いことから、重点分野として積極的に取り組む。

 今月も、この重点3分野を対象に「SkyLink Japan産業用ドローンソリューション&補助金活用・無料オンラインセミナー」を開催する。

 各分野のドローンのハードおよびソフトの最新技術情報、活用事例などを同社ソリューション担当者が解説。

 2020年ものづくり補助金≠フ申請に関する詳細解説を、補助金採択支援室社長で中小企業診断士の姫田光太氏が行う。

 建設・測量分野は15日、スマート農業分野は22日、点検・計測分野は29日に、いずれも午後2時−3時半にWeb上で実施する。参加費無料。事前登録制(先着順、定員になり次第締め切り)。

 建設・測量分野セミナーは▼高精度UAV測量技術「KLAU(クラウ) PPKシステム」国交省管理要領準拠解説▼UAV搭載LiDAR(レーザー測量)紹介▼マッピングソフト「Pix4Dmapper」▼3次元空間情報プラットフォーム「4DLink」。

 スマート農業分野セミナーは▼DJI農薬散布用ドローンAGRAS MG-1、T20機体紹介▼国産農業用ドローンENROUTE機体解説▽ドローンによるリモートセンシング事例紹介。

 点検・計測分野セミナーでは▼DJI最新ドローンMatrice300RTK解説▼PhaseOne超高解像度1億画素カメラによる空撮画像診断▼UAV搭載赤外線カメラによるインフラ設備点検▼非GPS環境下での点検ソリューションACSL−を取り上げる。

 18年10月にWorldLink&Companyの100%子会社として設立したGeoLink Japanは、ドローンで取得したデータと地図を連携させたデータクラウドサービスを展開。
 プラスマイナス3センチメートルの高精度測量を実現したオーストラリアKLAU Geomatics社の地形測量後処理方式高精度測位システムKLAU PPK、衛星からの情報だけを使って測位する精密単独測位システム「KLAU PPP」のほか、高価なソフトやハードがなくても大容量ファイルのストリーミングが可能なオーストラリア4DMapper社のWebベース3次元地理空間プラットフォーム4Dmapperなど、高精度な位置情報データを3次元あるいは時間軸を加えた4次元データとして取り扱える環境を提供する。

 須田社長は「高精度位置情報と3次元復元技術を組み合わせて、構造物の維持管理情報を継続的、効率的に視覚化し、機密性を保った状態で情報の集約化、共有化を実現する。現場と意思決定者の合意形成を素早く行えると好評だ。ドローンからのデータ、5Gなどの電波通信、位置情報の3要素を融合させることがますます重要になっている。センサー、ドローン、ソフト、システムの全体を理解しているテクノロジーインテグレータの当社だからこそ、お客さまに合った最適なドローンソリューションを開発、提案できる」と話している。

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瀬戸内海離島で6キログラムの荷物の
8キロメートル輸送実験に成功した
ウィングコプタ社のVTOL
「固定翼ドローン」
 19年10月、ドイツのウィングコプタ社の取扱店となり、積載量6キログラムの垂直離着陸機VTOL(ヴィトール)「固定翼ドローン」の販売を開始。

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駆付£B成で3年連続入賞を果たしたJIC2019ロボコン

 同月に北海道上土幌町で開催された日本最大級の探索救助ロボコン「Japan Innovation Challenge2019 第4回ロボットによる山岳遭難救助コンテスト」にVTOLで出場し、駆付≠フ課題をクリアして3年連続入賞を果たした。

 2月には徳島大学と、瀬戸内海でVTOLによる離島への長距離輸送実証実験を実施。LTE回線を使用し、8キロメートルの長距離輸送に成功した。

 須田社長は「世界の最先端技術をいち早く取り入れて、15年、16年はドローン販売で事業の基礎を固め、17年から19年はドローンソリューションで事業を拡大してきた。

 20年からフィールドロボティクスのソリューションを展開し、売上高100億円企業を目指す」と意気込む。