電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
10月7日041007_03 シコ−技研 変換部品 制御用モーター

世界最小のモーター



 シコー技研(神奈川県大和市、白木学社長)は、直径2.8ミリの世界最小モーターを開発、サンプル出荷を開始した。昨年の量産開始から順調に売上げが伸びるオートフォーカスモーターなどとともに、携帯電話向け小型モーター市場でのさらなる売上げ拡大をめざす。

今年8月に東証マザーズに新規上場したシコー技研は、小型モーターの専門メーカー。平成15年12月期の売上高は47億400万円、営業利益は5億4,500万円。今期(平成16年12月期)の売上高は、前年比一61.6%となる76億円を予想。先ごろ発表した中間決算は売上高36億2,600万円、営業利益9億6,500万円と順調に業績を伸ばす。

好調な業績を支えているのは、売上げの9割を占める携帯電話向けのモーター。主力の振動モーターは世界最小を誇り、国内でシェア50%程度に達するほか、中国での受注数も順調に伸ばす。そして昨年後半に発売した携帯電話用のオートフォーカスモーターが売上げ増を牽引。ボイスコイル方式リニアモーターで、日本の携帯電話での搭載が急速に進んでいる。 いずれのモーターも、他社に先駆けて開発したもので、技術的な優位性で売上げを伸ばす一方、価格でも優位性を追求。「良い品質の製品を作れば(歩留まりなどが減り)コストは安くなる」(白木社長)と徹底したコスト管理の下、平成13年からは、すべての製品の生産を中国・上海の2工場で行う。

携帯電話向けの小型モーター市場で業績を伸ばす同社だが、一般に同市場は先行きを不安視する見方もある。 振動モーターは、世界的に搭載が一段落し、価格競争が先行する。またオートフォーカスモーターは、光学ズーム機能搭載機の普及が予想され、より大きなレンズを大きく駆動させるための高トルクの小型モーターが必要とされ始めている。

白木社長は「振動モーターは、日本では当社のシェアが高くなっているが、中国などアジア市場では、まだまだシェア拡大が望め、売上げ拡大に問題はない」とする。特に韓国市場向けでは、9月に韓国企業の「J&Jコーポレーション」と業務提携を締結。コイン型のブラシレスDC振動モーター(直径12ミリ×厚さ2.2ミリ)を共同開発し、シコー技研が生産し、J社が韓国で販売する体制で新たに韓国市場に進出する。

また、白木社長は「このほど開発した直径2.8ミリ、長さ6ミリの世界最小のモーターのサンプル出荷を開始した。振動モーターで新たな需要を生み出せるほか、従来の直径4ミリモーターと同等のトルクがあり、光学レンズ駆動用としても使用できる。また携帯電話以外のカーエレクトロニクスや医療機器向けなどでも問い合わせがあり期待できる」と、新たな製品を用意し売上げ拡大に自信をみせる。


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