電波プロダクトニュース



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10月14日041014_04 三菱電機 電子材料 電子材料

低誘電率と高い機械強度、システムLSI層間絶縁膜材料



 三菱電機は13日、次世代システムLSIの層間絶縁膜材料として、世界で初めて低誘電率と高い機械強度を両立した、ボラジン系化合物による低誘電率(Low―k)膜を開発したと発表した。空孔導入(ポーラス)なしで誘電率2.3、機械強度・弾性率60Gpaを実現した。

会見した同社先端技術総合研究所の藤岡弘文マテリアル技術部長は「微細化に伴い課題となる、配線の遅延を解決するものとして大きなブレークスルー技術。実用化についてはルネサステクノロジとの連携に加え、自社の高周波デバイスにも応用する。将来的にはライセンス供与で業界に広めていきたい」と述べた。

これまで半導体の微細化による配線遅延を改善するため、層間絶縁膜の低誘電率化の開発が進められてきた。65nmプロセス以降の誘電率として2.4以下が求められており、これには既存材料をポーラス(空孔導入)化する開発が活発化している。しかしこれは低誘電率化には適しているが、機械強度の劣化が課題となっていた。

同社では今回、空孔なしで低誘電率を実現する新たな材料ボラジン化合物と、このボラジン構造を破壊させずに膜を形成させる化学気相成長法(CVD)成膜プロセスを開発した。ボラジンの分子構造のボラジン環と結合している水素を、炭素を含む置換基に置き換え、安定な構造を実現、Low―k膜の特性を向上した。機械強度はポーラス化材料の六倍。理論値では誘電率1.9の可能性を有する。 同社ではこの開発成果を10月21日から米国で開催予定のウルトラLow―kシンポジウムで22日発表予定。


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