電波プロダクトニュース



040106_04
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月6日 040106_04 ローム その他の電子部品 その他


画像処理関連を強化、車載機器/車体本体向けラインアップ充実。



――下期の状況は。  疋田常務 例年なら6、7月に売っていなければならない分が9、10月にずれ込んで納品した感じだ。受注高では10月がピークで、11月から受注は落ちてきている。2月が底で3月頃から上がってくるだろう。上期計画分から落ち込んだ分が下期に上乗せとなり、下期売上高は前年同期に比べ伸びる。通期売上高は計画通りになるとみている。

――どんな製品が動いていますか。  疋田常務 携帯電話カメラ用の画像処理プロセッサー、液晶ドライバーなど携帯電話の液晶やカメラに関するICがおもしろく立ち上がりかけている。昨年12月から量産を始めた携帯電話用STN液晶ドライバーだけでも応じ切れないほどの設計依頼を受けている。携帯電話の液晶パネル/カメラモジュールとCPU間の内部配線を大幅に省線化できる差動シリアルデータ伝送インターフェイスLSIも液晶/カメラ部を回転させるニーズと合って一気に受注が増えている。

 ――画像系LSIを強化されるのですか。  疋田常務 液晶ドライバーをみても液晶ドライバーで液晶の色調が変わってしまう。液晶に合わせてひとつ1つ作り込んでいかなければならないという当社が得意とするLSIだ。STN液晶ドライバーと同じ評価技術が使える携帯電話用TFT液晶ドライバーの設計を今春から始め、シリーズを増やす。携帯電話用、デジタルスチルカメラ用の液晶コントローラーもやり始めている。絵に照準を合わせることで、今までとは違う展開が図れると期待している。

 ――2004年は画像元年になりそうですね。  疋田常務 撮像管や表示管関連ではなく、画像処理に思い切り力を入れていく。先行他社を抜くぐらいやりたい。携帯電話、デジタルスチルカメラのほかに、FAXや複写機などの画像処理プロセッサーも手がけていく。得意とする音にも引き続き力を入れながらDVD、HDD、カーナビなどを含めて全体の開発力を絵にドライブして画像時代を切り開いていきたい。

 ――画像にはいろんな技術が必要です。 アプリックスと協業  疋田常務 必要な技術やコアは自社でも作るし、必要なものは買っていく。ファームウエアが大切になってくるため、プラットフォームメーカーとの連携、協業も欠かせない。昨年12月には携帯電話組込み用Javaプラットフォームの開発企業のアプリックスと技術提携し、Java搭載携帯電話で求められている動画と音声の最適なマルチメディア環境をアプリックスと協業しながら提供していく。

 ――モノづくりも変わりますか。 0・13μm設計へ  疋田常務 デジタル商品は処理スピード、消費電力から微細化しなければならない。2004年は今の0.18μメートル設計から0.13μメートルに変えていく。自動車も今の20V、30Vからデバイス構造を変えて60V、80Vの高耐圧ラインに移っていかなければならない。絶対に壊れないモノづくりに引き続き取り組み、カーナビ、カーステなどの車載機器に加え、車本体向けのラインアップを強化していく。

 ――投資も必要ですね。  疋田常務 微細化は300ミリウエハー、0.13μメートル対応の実験ラインをローム浜松に作った。量産実験をしっかり行い、確実に立ち上げていく。0.13μメートルCMOS設計を今春から始め、今年末に量産に入る。Bi―CMOSも今春から今夏にかけて8インチ0.35μメートルBi―CMOSを、ローム浜松の300ミリウエハー0.25μメートルに移植してコストダウンしていく。LSIロジックから譲り受けた、つくば工場は当社全額出資のロームつくばがトランジスター、ダイオードの前工場として稼働させていく。トランジスター前工程はロームアポロデバイス、ダイオード前工程はローム・ワコーデバイスと当社ではこの2商品だけシングル工場だったが、ロームつくばの稼働で2工場体制が敷け、リスクに備えることができた。2004年度も2003年度並みの450億円の設備投資を予定している。

 ――新時代への対応力が試されているわけですね。  疋田常務 新時代は今までのようなちょっとの改善では対応できない。エンジニアにとっては新しいことにチャレンジできるおもしろい時代だ。ユーザーも新しいものを求めている。方向づけはトップが行うが、開発テーマはそれぞれのエンジニアが考えていろんなことにチャレンジしていく時代だ。時代が回っているときは自分から時代を回しにいくことが大切だ。2004年度は2000年の過去最高の業績に向けて2003年度比10%アップの売上げ増、利益増を目指す。


| 全新製品情報 | 一般電子部品:製品別リスト |
|
電子デバイス:製品別リスト | 電子デバイス:用途別リスト |
|
ホームページへ戻る | 次データへ |