電波プロダクトニュース



040423_01
 
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月23日040423_01 日立マクセル その他の電子部品 その他

ビスマス系相変化型記録膜



 日立マクセルは、DVD―RAMの16倍速記録や青色レーザー対応光ディスクの高速記録に応用可能な、ビスマス系相変化型記録膜(BCM)の開発に成功した。

現在DVDは、追記型、書き換え型とも高速記録化に向けた開発が進められている。また、ブルーレイディスクやHD DVDなどの次世代青色レーザー対応光ディスクは大容量のため、高速記録が求められている。しかし、これまでの書き換え型の相変化記録膜では、組成や組み合わせで、DVD―RAMの16倍速記録など高速記録に対応するのは難しかった。

今回、新たに開発したビスマス・テルル系合金をベースとしたBCM相変化記録膜は、高速記録対応のDVD―RAMや青色レーザー対応光ディスクなどの記録膜に応用することができる。 相変化記録では、記録時には結晶に強いレーザー光を照射して熱で溶かし、急冷することで非晶質の記録マークを形成し、消去時には記録時よりも弱いレーザー光で加熱して、記録マーク(非晶質)を初期状態の結晶に戻す。

高速記録に対応するためには、結晶化および非結晶化を極めて短時間で行う必要がある。従来、一般的に使われている相変化記録膜の材料や、アンチモン・テルル系合金をベースにしたものは、高速記録に対応させようとすると記録マークが結晶に戻りやすくなる。このため、保存時のデータ寿命が短くなり、高速記録と低速記録が両立できなくなるなどの問題があった。

新開発のBCM記録膜は、ビスマス・テルル系合金をベースにしたBiGeTe(ビスマス・ゲルマニウム・テルル)を採用し、高速記録とデータ保存性の両立を実現することを可能にした。  低速記録時でも、記録マークの再結晶化を抑えられることから、記録可能な速度範囲が広がり、従来の2倍速レコーダーと互換性のある5倍速記録対応DVD―RAMディスクや16倍速記録対応DVD―RAMで必須となるCAV記録に対応することが可能になる。また、記録部(非晶質)と消去部(結晶)の屈折率の差が拡大したため、信号振幅も大きくなり、高S/N比を実現できる。


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