電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
7月15日040715_05 松下電子部品スピーカービジネスユニット 変換部品 音響部品

音の価値創造に取り組む、業界リードする製品を次々投入。



 松下電子部品スピーカビジネスユニット(三重県松阪市上川町2460―1、近藤哲朗ビジネスユニット長)は音の価値創造に取り組んでいる。

「スピーカーの基本構造は76年前に原理が開発されて以来変わっていない。このスピーカーにどんな価値をつけて提供していくかがわれわれの仕事だ。社員には音づくりを通じて世界中のお客さまに感動をお届けしよう、お客さまの商品価値を高めていこうと言っている」と近藤BU長は説明する。 カーオーディオ、AV機器、移動体通信の3事業分野をグローバルにワンマネージメントで開拓する商品分野別ワンマネージメントを推進し、お客さま対応力の強化を図る事業方針を掲げる。要素技術開発の強化、プロセス開発強化、新材料、新部品の開発強化などにより初の商品の創造、音づくりでお客さまにソリューションを提供することに挑戦する。

プレミアム分野として注力しているカーエレではDVD対応2ウェイセパレートスピーカーや世界最薄50ミリ厚サブウーハーを商品化するなど、業界を常にリードするスピーカーを提供し続けている。生産の98%が純正用で、世界シェア34%となっているのがそれを裏づける。 AV機器分野も競争が激しい分野ながら独自の音づくりが高い評価を得て着実にシェアを上げ、世界シェア18%を確保している。左右8個のリーフツィーターと2個のウーハーを搭載したPDPボックススピーカーはヒット商品となっている松下電器の“ビエラ”の絵づくりを音づくりから支える。 移動体通信分野では携帯電話向けにマイクロスピーカー、SSレシーバーなどを供給。日本では50%以上のトップシェアをとり、世界でも3位につけている。

「音を価値として認めていただけるお客さまと商品価値の拡大を進めていく。音にこだわったプレミアム領域のカーエレと移動体でもっと伸ばしていきたい。AVはより良い音を楽しんでもらえるようしっかりやっていく。そのためには提案型事業に変えて音の質、品質、性能、耐久性、価格などお客さまの要望に応えていきたい」と近藤BU長は言う。

DESシステム駆使 軽量スピーカー、超低歪サブウーハー、アクティブノイズコントローラー(ANC)、チタンドームスピーカー、透明スピーカー“サウンドウィンドウ”、Hi―Fiスピーカー、サウンドスリムなどの新製品を次々に生み出し、ユーザーの商品価値づくりの一翼を担う。樹脂ベースにポリプロピレン、複合材料にパルプ繊維を採用した業界初のパルプ混練樹脂振動板を開発し、高級オーディオスピーカーの振動板素材としてサンプル供給を開始。業界初の偏肉構造を用い、中高音域に発生していた高調波歪成分を大幅に低減、周波数特性を平坦化してクリアな音楽再生を実現できる低歪樹脂振動板のサンプル出荷も始めている。

こうしたものづくりを支えているのがデジタル・エンジニアリング・ソリューション・サービス(DES)システム。コンピューターを駆使して3次元モデル作成からモーダル解析、製図を含む製品設計、樹脂の流動解析を含む金型設計、スピーカーの周波数特性シミュレーションなどを行うCAE技術だ。

「金型寸法など開発に時間がかかる携帯電話用スピーカーでもDESシステムを使えば設計から機能サンプル出しまで3、4週間。今は移動体用の新規設計のほとんどをDESシステムで行っている。AV用で40%、カーエレ用でも30%がDESシステムを使った新規設計だ」(近藤BU長)とCAEでも業界のトップを走る。日本、米国に続いて今年シンガポールにDESシステムを導入した。 移動体の設計はすべて日本で対応。カーエレ、AVはユーザーの近くで設計することを基本に、カーエレは日本、米国、英国で、AVはシンガポール、インドネシア、ブラジル、台湾で現地設計体制を整えている。世界を代表する自動車メーカー3社にゲストエンジニアを常駐させているのも同社の設計力、設計体制が評価されているためだ。

生産でも世界10カ国12拠点の業界トップのグローバル生産体制を敷き、グローバル生産の90%を海外生産している。日本ではセル生産を進め、1人屋台セルから1人4、5工程を受け持つ3人セルまで導入。7月からはカースピーカーで5人セルラインを試験導入している。02年に米国、03年には英国で3人セルを導入。今後、タイ、シンガポール、中国・アモイに導入する予定。日本では日産1000本以上のセルラインを対象に不良ゼロ「ゼロディフェクト」に挑戦。12ライン中4ラインの3人セルがこの1年間不良ゼロを達成している。03年2月に松下電器グループでも初の経営品質賞(三重県経営品質賞の最高賞の知事賞)を受賞したものづくりが光る。 「激しい値下げ競争の中で年率1ケタの売上げ増もかなりの努力がいるが、音を極めて03年度470億円のグローバル売上高を06年度には600億円にしたい」と近藤BU長は中期「躍進21計画」目標に挑んでいる。

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