050209_03
高精度デジタル公正回路技術による移動体通信用高周波信号処理LSI  日立製作所とルネサステクノロジが8日、共同で発表したのは携帯電話などの移動体通信用高周波信号処理LSIの小型化を実現する高精度のデジタル校正回路技術。 PLL回路で使用する校正回路として従来は、外付けしていた高精度ループフィルターを業界で初めて性能の劣化なく内蔵できるため高周波信号処理LSIの小型化、高性能化を可能にした。これにより、これまでの外付け回路を上回る2%の校正精度を実現している。 携帯通信端末向けLSIでは、小型化のために外付け部品の削減が大きな課題。また、さらなる小型化のためには入力信号と回路に内蔵された発信器からの信号を比較して周波数や位相のずれを検知し、その誤差を発信器へフィードバックして出力信号を生成するPLL回路に校正回路であるループフィルター回路の内蔵が求められている。しかし、ループフィルター回路は、抵抗値や容量値などの素子数が大きく、LSIに集積した場合、素子ばらつきの影響でアナログ精度が低減し校正制度の劣化を招き、回路規模が大きくなり校正時間が遅くなることから外付け部品を使用。 新技術では、従来外付けの高精度ループフィルターを内蔵、PLL回路を構成する分周回路の分周数切り替えによる発信器アナログ特性の検出と校正を行う。3-5個の外付け部品を不要にできるという。2006年の実用化が目標。 ◇ループフィルター回路 発信器を制御するPLL回路の周波数特性を決める回路。 |
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