サンケン電気は24日、無負荷時100mW以下（AC264V入力時）の低消費電力を実現したスイッチング電源用IC「STR-A6200シリーズ」の開発を発表した。4月から月産二百万個で量産出荷を予定。サンプル価格は180円。

近年、機器の電源、アダプターには、スタンバイ（待機）電力の低減が求められている。そのため電源部品の待機時の低消費電力化が課題となっている。また、機器の小型化、低価格化に対応した部品点数の削減も求められている。

そこで、同社は、オートバーストスタンバイ機能を内蔵し、無負荷時の消費電力を100mW以下に抑制。さらに、軽負荷時のトランス音鳴り（ノイズ）を軽減するとともに、PWM（パルス・ワイズ・モデレーション・コントロール）方式と周波数ジッター動作を組み合わせることにより、同社従来品に比べ低EMI化を図った。

過電流、過電圧、過負荷、過熱など豊富な保護回路を内蔵している。さらに、DIP8パッケージの採用と起動回路の内蔵、低EMI（電磁波妨害）によりEMI対策用のフィルターを簡略化（コストダウン）できるなど、小型・省スペース化と外付け部品点数の削減を図り電源の小型・価格化に貢献する。

新製品の用途は、携帯電話、デジタルカメラやゲーム機器などの小容量のアダプターをはじめAV・OA機器のスタンバイ電源。さらに、DVD/CDプレヤー、白モノ家電の補助電源など5-25W程度の小容量電源用。