電波プロダクトニュース



060324_01
 
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
3月24日060324_01 シャープ・静岡大学・スズキ 半導体素子 半導体センサー 自動車機器用

距離と画像を同時に計測できる距離画像CMOSセンサー



シャープはイメージセンサー研究の第一人者、川人祥二静岡大学電子工学研究所教授、スズキ(静岡県浜松市、津田紘社長)と共同で距離と画像を同時に計測できる距離画像CMOSセンサーを開発した。

文部科学省浜松地域知的クラスター創成事業による産学官協同研究開発成果で、1つのCMOSイメージセンサーで高精度の距離計測と高解像度の画像取得を可能にした。

シャープでは今回の開発成果をもとに07年度下期にCMOSセンサーモジュールとして商品化し、まず自走式クリーナーなどの家電製品に応用していく。スズキは車載用カメラの商品化を進める。入退出監視などの防犯セキュリティカメラや産業ロボット用カメラ、農業用カメラなど幅広い応用商品市場が開拓できるとみられる。距離画像CMOSセンサーの仕組みはCMOSセンサー周辺に装着したLED光源から出た近赤外光が被写体(対象物)で反射し、この反射光がCMOSセンサーに届くまでの光の飛行距離と光の速度から対象物までの距離を計算によって求める。

CMOSセンサーの各画素に光の飛行時間に対応した信号電荷検出機能を集積することで、距離画像を動画として取得することができるTOF(タイム・オブ・フライト)方式を採用した。これにより、距離と画像を同時に計測することが可能となった。

今回0.35マイクロメートルプロセスで試作したCMOSセンサー(320×240画素のQVGA、68ピンLCCパッケージ)の距離分解能はパルス幅20ナノメートル、距離1メートルで1センチメートル。対象物までの距離は遠くは青、近くは赤の色表示。形状はモノクロで鮮明に認識できる。距離は10メートルまで測定できるとみている。

川人教授が距離画像センサーの基本構造を提案。シャープは高性能イメージセンサーを実現する電荷転送方式に基づく独自画素構造の回路設計、プロセス技術を提供する。スズキは今回の距離画像センサーを用いて、車載用カメラを開発した。

これらの研究開発成果はきょう24日、東京の機械振興会館で開催される映像情報メディア学会情報センシング研究会で発表する。

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