自動車のエンジン制御ユニット向け出力駆動回路に保護機能を持つ130Vの業界最高耐圧インジェクタ駆動用パワーIC

　ＮＥＣエレクトロニクスは、自動車のエンジン制御ユニット向けに１３０Ｖの業界最高耐圧インジェクタ駆動用パワーＩＣ「μＰＤ１６６１０４」＝写真＝を開発、１６日からサンプル出荷を開始した。サンプル価格は２００円。量産は６月から。規模は０８年度月２００万個を計画している。

　新製品は、エンジンのシリンダ内に燃料を噴射するインジェクタを駆動するパワーＩＣで、出力駆動回路に保護機能を持つインテリジェント・パワー・デバイスである。

　業界で初めて１３０Ｖと高い耐圧を実現しているため、噴射時間の精度向上が可能。また、過電流と過熱に対する保護回路を内蔵しているため、異常時においても出力駆動回路の破壊を防止できる。

　さらに、２チャンネル（２チップ）を１つの５.６×１３ミリメートルの小型２０ピンＳＯＰパッケージに封入しているため、エンジン制御ユニットの基板実装面積、部品点数削減など小型化ができる。

　このＩＣを採用することにより、シリンダ内への燃料噴射装置をキメ細かく制御できるため、燃費の向上および排気ガスの削減といった地球環境に優しい自動車の実現が可能となる。