モバイル機器用で左右の縁が０．９ミリと世界最薄の2.2インチのLCDパネルとモバイル用としては2100対1という世界最高のコントラスト比を持つ2.7インチパネル2種類

　【台北支局】ＬＣＤパネル大手、台湾の友達光電（ＡＵＯ）はこのほど、モバイル機器用の画期的パネル技術を２種類発表した。

　一つ目は、左右両側の縁が０.９ミリと世界最薄の２.２インチパネル。これは、今日流通しているパネルの縁の半分の薄さだ。上部でも１.２ミリの薄さを実現した。これにより、パネルのアクティブエリアが拡大し、画像の美しさが増すという。

　もう一方は、モバイル用としては２１００対１とい世界最高のコントラスト比と独自のＡＭＶＡ技術により広視野角を提供する２.７インチパネル。新しいドメイン形成技術と特定ピクセル構造設計が、高コントラスト比を可能にした。

　民生製品ディスプレイ事業担当、Ｃ・Ｔ・リウ副社長は「３Ｇ時代の到来で、携帯端末にはより軽く、薄く、画面は明るく、よりエレガントで、より双方向性のある使い勝手が求められるようになった。画面のコントラスト比を高め、モーションブラーを改善することも、モバイル製品用ディスプレイには非常に重要になっている」と語る。

　こうした要件に対応するため、同社ではＡＭＶＡ技術のほか、中間応答速度４ミリ秒を実現する駆動技術「ＡＳＰＤ」や、画像コントラストを高め、輝度はそのままでシステム消費電力を最大５０％削減する「ＡＰＥ」など、大型パネル用の技術を中小型分野にも応用。これが、携帯電話や民生電子分野におけるＡＵＯの競争力強化に結び付くと期待している。

　今回発表した２種類のモバイル用パネル技術は、きょう１３日から１５日まで台北市で開催されるディスプレイ関連の展示会「ディスプレイ台湾２００７」で披露される。