入力電源電圧が3.4-35Vと広く車載バッテリで直接動作可能なカーナビゲーションシステム向け１チップ電源制御用IC

　ルネサス　テクノロジはこのほど、カーナビゲーションシステム（カーナビ）向けに、１チップの電源制御用ＩＣ「Ｒ２Ｓ２５４０２ＦＴ」を製品化、９月からサンプル出荷を開始する。サンプル価格は４００円。

　量産は１２月から月５万個で開始し、０９年１２月には月５０万個を予定している。

　新製品は、同社では初めてのカーナビ向けに特化した電源ＩＣで、カーナビの主要な処理を行うプロセッサと、データなどを格納するＤＲＡＭのそれぞれの電源回路および、ＤＲＡＭの終端抵抗用の電圧供給回路を１チップで実現したもの。

　入力電源電圧は、３.４―３５Ｖと広く、車載バッテリの電圧で直接動作させることができる。これにより電源設計の簡素化が図れ、システム設計の効率向上に貢献する。

　また、エンジン停止時のカーナビに有効なＤＲＡＭバックアップモードとして、データ保持のためのリフレッシュ電流印加用の電源供給回路を備えており、電流が８ｍＡで約７０％の高効率化を実現している。これによりエンジン停止時のバッテリ上がりが防止できる。

　パッケージは、小型の６４ピンＱＦＰで供給され、実装面積を従来比で約２０％低減できるため電源の小型が図れる。