業界初の５V系に加え３V系電源に対応しカーエンターテインメントに適したビデオドライバー内蔵ビデオスイッチIC8品種

　ロームは、カーエンターテインメントシステムに適したビデオスイッチＩＣシリーズを開発し、８月から量産を開始する。ビデオドライバー内蔵ビデオスイッチＩＣで業界初の５Ｖ系に加え３Ｖ系電源対応とした。６入力１出力タイプと３入力１出力タイプにクランプ入力、バイアス入力、６デシベルアンププラスビデオドライバーの有無の合わせて８品種を取り揃えた。ビデオドライバー内蔵ビデオスイッチＩＣでは業界初の５Ｖ系に加え３Ｖ系電源対応とした。

　 入力接点数の異なる２種類のビデオスイッチＩＣを複数個組み合わせることで、フロントモニター、リアモニターを複数台つないだカーエンターテインメントシステムの多様な仕様に応えられるようにした。カーナビ、ＴＶ、ＤＶＤレコーダ、ホームシアターシステムなどのビデオ信号切り替え向けに供給する。

　５月からサンプル出荷を始めている。８月に月産能力５０万個で量産に入る。前工程はローム・アポロデバイス（福岡県筑後市）、後工程は６入力１出力タイプ「ＢＨ７６３６シリーズ」をローム　エレクトロニクス　フィリピンで、３入力１出力タイプ「ＢＨ７６３３シリーズ」をローム　インテグレイティッド　システム　タイランドでそれぞれ行う。

　ＣＭＯＳプロセスを採用し、動作電圧範囲を２.８―５.５Ｖに広げた。ビデオドライバー内蔵のビデオスイッチＩＣでは業界で初めて５Ｖ系に加え３Ｖ系電源でも使用できる。従来品にない回路電流０マイクロＡを実現するミュート機能兼用のスタンバイ機能を内蔵。

　スイッチ機能を拡張するために複数のビデオスイッチＩＣを組み合わせて使用する際、従来必要だったＩＣごとの入力カップリングコンデンサを共用できる。静電破壊（ＥＳＤ）耐量ＨＢＭ６ｋＶ以上に高めた。動作温度範囲もマイナス４０―プラス８５度Ｃと広く、カーアクセサリ機器の要求に対応した。ＢＨ７６３６シリーズが１６ピンＳＳＯＰ、ＢＨ７６３３シリーズが８ピンＭＳＯＰの小型パッケージを採用した。