電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
11月7日071107_04 東芝 半導体集積回路 メモリー パソコン・OA機器・LAN用

スピン注入磁化反転技術と垂直磁化方式を組み合わせた新型磁性体メモリーMRAM(磁性抵抗変化型ランダムアクセスメモリー)


 東芝は6日、磁性体メモリーMRAM(磁気抵抗変化型ランダムアクセスメモリー)をギガビット級に大容量化するための要素技術として、微細化に適したスピン注入磁化反転技術と素子寸法を大幅に削減できる垂直磁化方式を組み合わせた新型のMRAM記憶素子「MTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子」を開発したと発表した。スピン注入は、電子スピンの作用で磁化反転させる記録方式で、書き込み電流を抑えて微細化を実現できる有力技術として開発が進んでいる。

  垂直磁化方式は、反磁界の影響を受けにくい垂直方向の磁化回転を用いることで書き込み電流を数十分の一まで低減できる技術で、膜界面に必要な平滑性の確保が非常に難しく、困難とされていた。

  同社では、材料やプロセス全般を最適化するとともに、性能を確保する上で特に重要な界面部分を中心に素子構造の改善を行い、記憶メディアで使用実績のあるコバルト鉄系で十分な不揮発性を持つ材料を記憶層に採用した。

  絶縁層・界面層には酸化マグネシウムとコバルト鉄ボロンを用い、これを1ナノメートル前後の極薄に形成し、各層を極めて平滑な界面で接合した。そして、この構造で形成した素子が安定動作することを確認した。

  同社では、よりスピン注入に適した材料の開発や集積化に必要なバラツキ低減技術などの開発を進め、数年以内に各要素技術を統合した基盤技術として確立を目指すとしている。


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