携帯機器向けワンセグ放送用アンテナの新製品で取り付けネジを業界標準のM5φサイズに対して業界最細となるM3.5φサイズを実現した「スリム2段アンテナAN150-M35Dシリーズ」

　テーダブリュ電気（横浜市都筑区池辺町３８９１、津村元史社長）は、携帯機器向けワンセグ放送用アンテナの新製品として、取り付けネジを業界標準のＭ５φサイズに対し、業界最細となるＭ３.５φサイズを実現した「スリム２段アンテナ　ＡＮ１５０―Ｍ３５Ｄシリーズ」を開発した。筐体に入る部分で最も太い部分を２.５φまで小径化。従来のＭ５φタイプと比較し、体積比５０％の小型化を実現した。スプリング性を有した下部エレメントで、横荷重時のアンテナ折損事故を防止。９段階クリックタイプ。５月から、月産５０万個の量産を予定する。

　ＡＮ１５０―Ｍ３５Ｄシリーズの開発では、独自の新工法採用で十分な強度を保持しつつ、限界までの細径化を図り、アンテナの細径化と高信頼性を両立している。切削品のプレス化を実現し、コストダウンに結び付けている。

　さらに、アンテナ収納時の寸法規制への対策品として「３段アンテナ」（折損対策タイプ）を開発。２段アンテナでは長さ不足の場合に対応できる。収納式および外付け式タイプを用意している。３月からサンプル出荷を開始する予定。

　また、９段クリックを生かした「細いヒンジ部」を開発し、サンプル出荷を開始した。携帯電話以外の携帯機器などへの用途展開を視野に入れる。

　次世代ニーズを視野に、Ｍ２.６φサイズの超小型ワンセグアンテナ開発にも着手している。

　同社は１９７０年創業の電子部品メーカーで、アンテナ事業は５年ほど前から立ち上げ、携帯電話をはじめ、パソコン、無線機、車載通信機、カード通信機などの分野向けに各種アンテナの開発・製造を行っている。

　今後もアンテナを軸に、小物精密機構部品の開発・製造に注力する。