ミニDSP搭載で業界初のローカル・フィードバック回路内蔵の高品質フル・デジタルアンプ「TAS5706」と2Vrms出力のオーディオ・ライン・ドライバー「DRV601」

　日本テキサス・インスツルメンツ（日本ＴＩ、山崎俊行社長）は２６日、業界初のローカル・フィードバック回路内蔵のフル・デジタルアンプ「ＴＡＳ５７０６」と、２Ｖｒｍｓ出力のオーディオ・ライン・ドライバー「ＤＲＶ６０１」の出荷開始を発表した。デジタルＡＶ機器向けに、高性能を維持しながら省スペース、低システムコストを実現する新製品群を投入し、この分野で大きな需要が見込まれる日本市場でのシェアアップを図る。

　ＴＡＳ５７０６は、従来の高品位（ＨＤ）デジタルソースをアナログに変換する時に生じる音への不満を払拭、音の劣化を全く感じさせず、コンパクトながら無駄のない熱効率の優れた設計を可能にする。さらに、フル・デジタルながら高速・大電流で動作する電力増幅段のＨブリッジ回路の特性を理想的に補正するＴＩ独自のローカル・フィードバック方式による帰還回路を内蔵。従来アンプに比べ、より高品質なサウンド、低音の応答特性向上などを実現する。

　ミニＤＳＰも搭載、７バンドのスピーカー補正用イコライザやダイナミックレンジ・コンプレッサ機能を活用でき、システムコストも低減できる。

　これらの特徴によってＬＣＤ、プラズマおよびＤＬＰなどのＨＤＴＶの製品設計を容易にし、市場投入時間の短縮に貢献する。

　一方、ＤＲＶ６０１は、“ＤｉｒｅｃｔＰａｔｈ”技術を使用、３.３Ｖ単１電源に統一し、内蔵のチャージ・ポンプで負電源を作り出しグランド・レベル基準の２Ｖｒｍｓ振幅を出力する（６００Ω負荷時）。

　これにより、従来システムでは必要だった１２―９Ｖ電源、出力ＤＣカット用コンデンサが不要となり、部品点数を大幅に低減し、トータルシステムの低減を可能にする。入力ゲイン・レベルも調整でき、あらゆるオーディオ信号源の性能を最適化。４平方ミリメートルの小型ＱＦＮパッケージに部品を集約している。

　対象とするターゲット案件はＳＴＢ、ＨＤＴＶ、ＤＶＤ、ゲーム機やＰＭＰ（ポータブル・メディア・プレヤー）などアナログ同軸出力を持つすべてのアプリケーション。