電池駆動の小型・低消費電力システムに最適な１６ビットのフラッシュ内蔵マイコン22品種

　ＮＥＣエレクトロニクスは、電池駆動の小型・低消費電力システムに最適な１６ビットのフラッシュ内蔵マイコン２２品種を製品化、８月から順次サンプル出荷を開始する。

　サンプル価格は、６４キロバイトのフラッシュメモリー、３キロバイトのＲＡＭを６４ピンのＦＰＢＧＡパッケージに搭載した「７８Ｋ０Ｒ／ＫＥ３―Ｌ」が５００円となっている。

　量産は０８年末から開始し、１年後には２２品種合計で月１００万個を計画している。

　新製品は、回路全体を最適化することにより、時計機能のみが動作する待機状態の消費電力を従来品の２.４マイクロＡから１.０マイクロＡと約６０％削減している。

　また、内部動作電圧を下げることにより、１０メガヘルツ動作時で３.９ｍＡから３.２ｍＡと約１７％削減、２０メガヘルツの高速動作時でも約１６％削減している。

　これにより、電力性能は１.８ｍＷから１.５ｍＷと、システム全体の低消費電力化と高性能化の両方に貢献する。

　さらに従来品の８メガヘルツに加え、１メガヘルツおよび２０メガヘルツの動作周波数を生成する３種類の発振器を搭載しているため、システムに応じて最適な周波数を選択できる。

　フラッシュメモリーの書き換えは、専用の昇圧回路を組み込み、書き換え電圧を従来の２.７Ｖから１.８Ｖに低減している。

　同社では、１４日から１６日までの３日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催される第１１回組込みシステム開発技術展で、新製品の展示・実演を予定している。