車載用エアコン操作デバイス「eクリックチェンジャ」

　アルプス電気は２４日、カーエアコンやカーオーディオ操作のための車載用多機能操作デバイス「ｅクリックチェンジャ」を開発したと発表した。からくり構造で高品質なフィーリングを実現する。１２月のサンプル開始を予定している。

　 同デバイスは、一つのダイヤル操作で３種類の機能操作が可能な車載用コントローラ。

　 車載用エアコンの操作を想定して開発した。２層の回転ダイヤル操作からなり、外側のダイヤルで（１）風向きモード切り替え（２）温度調節（３）風力調節　――　の３機能を選択し、内側のダイヤルで各機能の調節を行う。

　 ダイヤル操作の感触は機能により異なり、温度調節など選択範囲が広く細かいものはクリック数が多く軽いタッチに、風力調節など選択数が少ない機能ではクリック数が少なく、選択の感触が確実に伝わる構造。操作感触でどの機能を使用中か識別でき、一つのノブの回転操作のみでスムーズな調節が行える。

　 同製品には、同社が長年培ってきたメカトロニクス技術によるからくり構造を採用。外側のダイヤル（機能選択スイッチ）を回すことで、内側の操作ダイヤルのクリック数が切り替わる構造とした。

　 製品名の「ｅ」は「エコロジー」の意味。クリック数切り替えや機能に適した操作感触はからくり構造で実現したため、モーターやＩＣチップ不要で省電力を実現する。

　 小型化によりエアコンのコントロール回路も内蔵できるなど、設計自由度に貢献する。

　 サンプル品の外形サイズは１１６×４８×８６ミリメートル。動作電圧１２Ｖ。通信仕様はＬＩＮ―Ｂｕｓ。