業界最小の携帯機器向けハイビジョン対応ビデオドライバーIC

　ロームは、業界最小の携帯機器向けハイビジョン対応ビデオドライバーＩＣを開発し、月産５０万個体制で量産を開始した。

　 高機能化が進むＤＳＣ、ＤＶＣ、携帯電話内蔵カメラ、携帯ゲーム機などの携帯機器で急速に増えている高解像度ハイビジョン出力対応機器の需要に応える。

　 ウエハーレベルチップサイズパッケージ（ＷＬ―ＣＳＰ）を採用し、２.２６×２.２６×１.０ミリの超小型化を実現。Ｂｉ―ＣＭＯＳプロセスを用い、伝送可能周波数帯域を３０メガヘルツまで広げたＹ、ＰＢ、ＰＲの３信号を出力する三つのビデオドライバー（広帯域Ｄ４相当）を内蔵し１０８０ｉ、７２０ｐのハイビジョン映像信号を出力できる。

　 チャージポンプ回路を最適化することによりチップサイズの拡大を最小限に抑え、高効率でハイパワー負電源発生回路を実現。これまでビデオドライバーで必要だった２２０―１千μＦの大容量出力カップリングコンデンサを不要にした。

　 映像信号に混入している不要な高域ノイズを除去するローパスフィルターもＹ、ＰＢ、ＰＲそれぞれの信号に適したものを内蔵。動作停止時に回路電流を０μＡにできるスタンバイ回路も内蔵した。

　 前工程をローム・アポロデバイス、（福岡県筑後市）後工程をローム福岡（同行橋市）で行う。