HDTV用高画質映像処理用システムLSI「MB86H60」など各種

　【北京＝徐・中両特派員】富士通マイクロエレクトロニクスの中国富士通微電子（上海）は今回のＣＣＢＮで、ケーブル、衛星、地上波デジタルテレビ用のチップセット製品と応用ソリューションを展示、注目を集めている。

　同社は今回、最新のＨＤデジタルテレビ用高画質映像処理用システムＬＳＩ「ＭＢ８６Ｈ６０」を発表した。同製品はＳｏＣ技術を利用してＨＤ、ＭＰＥＧ２、Ｈ・２６４信号を処理する機能を搭載のほか、１６ビットメモリー２個を加えるだけでデジタル映像、音声、画像処理などの機能も実現できる。

　なお、ＳＤ標準にも対応、省電力、低発熱などの特徴もあり、テレビ、ＳＴＢ、モバイルテレビなどテレビ受信端末用には最適だという。

　同社のＳＤコーナーでデジタルＴＶ用コーデックチップの基本型「ＭＢ８６Ｈ０１」とリアルタイム・システム搭載の「ＭＢ８６Ｈ１０」を展示し、それぞれの高機能性が注目されている。このほか、モバイルＴＶ用として超小型チップ「ＭＢ８６Ｈ」と日本の地デジ対応のチップ製品シリーズも披露され、最先端技術とリード的存在をアピール。同時に同社はブラジル向けモバイル端末を製造できるメーカーを探している。

　同社は近年、中国でデジタルＴＶ導入に合わせて様々なチップ製品を開発、提供してきた。こうした業績を持つ同社はこのほど、中国デジタルテレビユーザーによる「０８年最満足ブランド」に選ばれ、同賞受賞リストの中で唯一の半導体メーカーだった。

　同社マーケット部門責任者の鄭国威総監は「デジタルＴＶは当社の重点分野、今後中国、グローバル市場向けてシェア拡大を目指す」と語っている。