業界最高の低消費電力性能実現の高速ADコンバータ18品種

　米アナログ・デバイセズ社（ＡＤＩ）は、１６―１０ビット分解能の高速ＡＤコンバータとして業界最高の低消費電力性能を実現した１８品種を発表した。サンプル出荷中で、量産は５―６月に順次開始する。

　新製品は、通信、産業・計測機器や携帯機器向けの高分解能・高速ＡＤＣで、競合製品に比べ消費電力を最大６０％低減している。

■１８品種の陣容

　 １８品種の中でフラグシップとなる「ＡＤ９２６８」は、サンプリングレート毎秒１２５メガサンプルの１６ビットデュアルチャンネルＡＤＣ。同クラスのＡＤＣとしては業界で初めてデュアルチャンネル化を実現。チャンネル当たりの消費電力は３７６ｍＷと競合品に比べ５０％低減している。また０.１８マイクロメートルプロセスを導入し、１.８Ｖ単電源動作や１.８ＶＣＭＯＳ出力、ＬＶＤＳ出力に対応するなどしている。

　 パッケージは９ミリ角ＣＳＰを採用。ピン互換製品として１６ビット８０ＭＳＰＳ品、同１０５ＭＳＰＳ品、１４ビット８０ＭＳＰＳ品、同１０５ＭＳＰＳ品、同１２５ＭＳＰＳ品をそろえる。

　 また１４―１０ビット、８０ＭＳＰＳ―２０ＭＳＰＳレンジ向けにＡＤ９２５１などピンン互換性を備える１２品種もラインアップ。

　 デュアルチャンネルＡＤＣ「ＡＤ９２５１」も１チャンネル当たりの消費電力を競合製品比６０％低減。１チャンネル当たり８６ｍＷと１００ｍＷを切る低消費電力を実現。動作電源は３.３Ｖと１.８Ｖを選択できる。

　 ＡＤ９２６８ファミリー６品種、ＡＤ９２５１ファミリー１２品種いずれも、インターフェイスにＳＰＩを備え、出力データフォーマットなど様々な機能の設定ができる。

　 価格はＡＤ９２６８の１２５ＭＳＰＳ品が１千個受注時１３６ドル、ＡＤ９２５１の８０ＭＳＰＳ品が同３７.５ドルとなっている。