電波プロダクトニュース



090522_03
 
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
5月22日090522_03 新日本無線 半導体集積回路 汎用リニアIC 一般民生用

ハイエンドオーディオ向け2回路オペアンプ「NJM5720」


 新日本無線は、音質を追求し開発したオペアンプ「MUSES(ミューズ)シリーズ」として、ハイエンドオーディオ機器向け2回路品「NJM5720」の量産を開始したと発表した。高純度の無酸素銅(OFC)を用いるなど生産性などにとらわれず、高音質を追い求めたフラグシップ製品。サンプル価格は3000円となっている。

 MUSESシリーズは、05年に開発に着手。開発コンセプトは、歪みなど電気的特性数値に表れない「心に響く音質」を実現するオペアンプに設定。ディスクリート半導体によるアンプに匹敵する最高水準のICを目指した。

 開発過程では、音質向上につながる要素を積極的に導入。通常、半導体の製品開発で重視される材料、チップサイズ、生産性など度外視した。

 その結果、リードフレーム材に加工の難しいOFCを導入。また、音質優先の回路レイアウトを実施し、従来製品(NJM4580)に比べて3倍のチップサイズとなった。

 同社では06年に試作品を発表した後、さらなる改良と量産技術の構築を実施。耐熱温度の低いOFCに適した低温ボンディング技術などを確立し、世界で初めてOFCを使用したICの量産化を実現した。

 同シリーズ第1弾となる「NJM5720」は、J―FET入力の2回路品。左右のチャンネル間のクロストークを低減するため、2チップ構成にするなど独自音質向上技術を盛り込んでいる。

 その結果、音の質感、空間の再現性に優れた製品に仕上がり「ディスクリート回路に匹敵する音質を満たすことができた」(同社)という。既に、複数のハイエンドオーディオメーカーでサンプル品の評価が進んでいる。

 同社は「NJM5720」で構築した技術の横展開も計画。価格を10分の1以下に抑えた高音質オペアンプの展開や、バイポーラ入力品などのラインアップしていく。

| 全新製品情報 | 一般電子部品:製品別リスト |
|
電子デバイス:製品別リスト | 電子デバイス:用途別リスト|
|
ホームページへ戻る | 次データへ |