電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
7月31日090731_03 ダイセル・エボニック 電子材料 電子材料 一般産業用

PEEK樹脂「ベスタキープ」を用いたFRP


 ダイセル・エボニック(東京都新宿区、山部泰治社長)は、PEEK樹脂「ベスタキープ」を用いたFRP(繊維強化プラスチック)製品の拡販に力を入れている。

 特に注力しているのが「ベスタキープ」とカーボン繊維を合わせたFRP。再生エネルギーとして注目を集める風力発電のブレード(回転羽根)や自動車のインパネ部分、航空機の機体などでの使用を見込んでいる。

 金属と比べ約半分の重量で、約4倍の強度を持つ。そのため、強度が必要で軽さが求められる分野での使用には最適だ。PEEK樹脂の耐熱性や疲労特性、耐薬品性などの特性も幅広い用途で効果を発揮する。

 今後、新たな用途として見込んでいるのがプリント配線板の材料であるプリプレグ。

 補強材のカーボン繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたカーボンプリプレグは従来、生産に多くの時間とコストを要していた。熱可塑性樹脂であるPEEK樹脂を用いることにより、同じシステムコストで工程数を削減し生産効率を上げることができる。

 また、熱可塑性樹脂のため、従来無駄にしていた材料を回収し、リサイクルすることが可能。PEEK樹脂にはハロゲンも含まれていないため、環境にも優しく、幅広い分野でのニーズに対応する。

 PEEK樹脂に対する市場要求は、耐熱性をはじめとする多くの特性から、用途に合わせたFRPや環境性能、熱可塑性樹脂ならではのデザイン自由度など、多様化してきている。

 同社では「今後、PEEKの用途は次世代案件に移っていくだろう。そうした時に、顧客の望む製品をすぐに提供できるよう開発や提案に力を入れていく」(同社営業担当)とし、幅広い分野に向けた製品強化を行っていく。


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