454メガHzで動作するアプリ・プロセッサ「i・MX233」

　米フリースケールセミコンダクタは、ミックスド・シグナル技術を採用したアプリケーションプロセッサ「ｉ・ＭＸ２３３」を発表した。

　同製品は、幅広い民生用市場、組込み市場をターゲットとするメーカー向けに、コスト削減と製品設計の簡素化を実現するプロセッサとして開発。電子書籍や携帯用メディアプレヤーなど、グラフィック表示機能を必要とする民生電子機器の電力、性能要件を満たす最適なＳｏＣ（システムオンチップ）ソリューションを提供する。

　最大４５４メガヘルツで動作するＡＲＭ９コアを搭載した同製品は、システム性能を最大限に引き出しながら、バッテリ寿命を延長する。０８年の米シグマテル買収により取得したミックスド・シグナル技術を採用しており、これにより内蔵されたパワー・マネジメントシステムが、クロック・ゲーティングや複数の低消費電力モードとともにアプリケーションごとに動作周波数を効率化し、低消費電力時の性能を最適化する。

　このほか、同プロセッサにはＬＣＤコントローラ、タッチスクリーン表示処理機能、ＰＨＹ内蔵ＵＳＢ２・０やＳＤＩＯ、標準ＵＡＲＴ、　　　２ＩＣ、ＳＰＩなどの接続ポート、オーディオコーデックやＡ／Ｄコンバータなどのアナログ機能、外部メモリー・インターフェイスが組み合わされている。また、ハードウエア・エラー訂正機能を装備した外部ＮＡＮＤをサポートする。

　民生用電子機器のほか、ＶｏＩＰ電話機、スマート・リモートコントローラ、家電製品、オーディオ周辺機器およびアクセサリ、産業用のヒューマン・マシン・インターフェイス（ＨＭＩ）システムなどにも対応する。

　「ｉ・ＭＸ２３３」プロセッサは開発ボード、ソフトウエアとともに１０月に量産開始の予定。価格は１万個購入時で１２８ピンＬＱＦＰパッケージが５.１１―５.８８ドル、１６９ピンＢＧＡパッケージが６.０３―６.７９ドル。