フェムトセル用チップセット「FSM9×××」シリーズ

　米クアルコムはこのほど、フェムトセル用チップセット「フェムトセル・ステーション・モデム（ＦＳＭ）９×××」シリーズのサンプル出荷を開始したと発表した。

　 ＦＳＭファミリーは、３Ｇ移動体通信システム標準化プロジェクトの３ＧＰＰおよび３ＧＰＰ２規格をサポート。１ギガヘルツのマイクロプロセッサコア、ＲＦ（高周波）機能、電源管理機能を集積する。

　 同チップセットを採用した最初の商用製品は、今年末にも市場投入される見通しだ。

　 フェムトセルは、ＤＳＬや光ファイバ、ケーブルなどのブロードバンド接続を利用して、家庭や事務所などの小エリアで携帯電話サービスの受信可能範囲を拡大する携帯電話用アクセスポイント。

　 クアルコムの半導体事業部門、ＣＤＭＡテクノロジーズのセルラー製品グループ担当、クリスチアーノ・アモン副社長は「当社のＦＭＳチップセットをベースとしたフェムトセルを採用することで、通信事業者は急増する顧客からのブロードバンド需要に対応し、顧客満足度を高めることができる。メーカーと協力して、業界最高品質のフェムトセル製品を投入する」とコメントした。

　 ＦＳＭプラットフォームは、３ＧＰＰ標準規格のＨＳＰＡプラス、ＣＤＭＡ２０００　１Ｘ、ＥＶ―ＤＯ　Ｒｅｖ・Ａおよび同Ｒｅｖ・Ｂのピーク時ブロードバンド・データレートに対応。同社の携帯機器用ベースバンドチップセット「スナップドラゴン」にも採用された１ギガヘルツＣＰＵを搭載する。暗号化機能、セキュリティ機能も装備する。