耐放熱線型低ドロップアウトのリニア電圧レギュレータ10品種

　インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン（ＩＲジャパン）は、耐放射線型で低ドロップアウト（ＬＤＯ）を実現したリニア電圧レギュレータ・シリーズの新製品１０品種の受注を開始した。

　 １００個購入時の単価は、スクリーンなしの非フライト・モデル「ＩＲＵＨ３３０１２５ＡＰ」の６００ドルから、ＭＩＬ―ＰＲＦ―３８５３４のクラスＫに準拠する「ＩＲＵＨ３３０１２５ＡＫ」の１２９０ドルの範囲になる予定。

　 新シリーズは、入出力の電圧降下が０.４Ｖと低いうえ、負荷への出力電流が３Ａと大きいのを特徴としており、衛星などの宇宙向けとなる。ＰＯＬ（負荷点）コンバータやＤＣ―ＤＣコンバータの後段向けに設計されている。

　 ＳＯＩ（シリコン・オン・インシュレータ）技術を使ったＣＭＯＳレギュレータＩＣを搭載。ラッチアップ耐性、ＳＥＵ耐性に加え、総照射線量や低ドーズ率増速劣化を１００Ｋｒａｄ以上でテストした結果、電圧安定化への影響は無視できる程度であったという。

　 過度応答が高速であり、時間制限ラッチオフによる過電流保護、過熱保護、シャットダウン・ピンによるオン/オフ制御などの機能を備えている。

　 出力電圧が調整可能な製品もあり、宇宙用機器に使われているＦＰＧＡと互換性のある０.８Ｖ以下の電圧を供給する用途に適している。

　 なお、パッケージは、すべて８ピンのフラット・パッケージ。