フィルムに直接印字できる凸傾斜構造サーマルヘッド

　ＴＤＫのグループ会社であるＴＤＫ―ＥＰＣは、サーマルヘッド事業への取り組みをさらに強化している。

　 これまでプリンタやバーコード、鉄道用切符など様々な分野で実績を伸ばしてきたが、新たに環境保全を配慮し、フィルムに直接高精度、高速で印字できる凸傾斜構造サーマルヘッドを開発した。

　 新製品は、高耐久性発熱体の採用によって、低感度なメディアへの対応を可能にした点が大きな特徴。例えば食品の包装で、フィルムに張り付ける用紙への印字が一般的だったが、環境やコストなどを配慮し、フィルムに直接印字するニーズが高まっていることに対応したもの。デートコードをはじめ、衣料品タグ、食品パッケージなどの用途に最適。

　 応答速度の速いグレーズとプリヒート履歴制御ＩＣによって、５００ミリメートル/秒という高速印字を実現。しかも長寿命であり、高速印字時で業界最高クラスの印字品質を実現した。

　 印画幅は２インチと５インチ。１０年度内に３インチと４インチタイプもラインアップする計画。また、数年後にはカラー化を予定している。