電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
11月3日 101103_01 フェアチャイルドセミコンダクター 半導体素子 ディスクリート パソコン・OA機器・LAN用

Dual Coolパッケージ採用のDC/DCコンバータ用MOSFET


 米フェアチャイルドセミコンダクター(日本法人=東京都渋谷区、朴贊九社長)は、サーバーやパソコン、通信機器など大容量のDC/DCコンバータ用MOSFET向けパッケージとして、小型ながら放熱性に優れた「Dual Cool(デュアルクール)」パッケージを開発。同パッケージを用いたMOSFETの量産をこのほど開始した。

■上面と底面で放熱
  Dual Coolパッケージは、底面に放熱用電極を持つ従来のMLPパッケージの上面にも放熱用電極を用いた形状。底面、上面の二つの面で放熱できる。

  ターゲットとするサーバーや通信機器用途では、大電流を必要とするデバイスへの電源供給の必要性が高まると同時に、電源デバイスの小型化要求も強まっている。

  大電流供給と電源の小型化を両立するうえで、電源部の放熱性を高めることが不可欠となる。

  従来は、底面に大きな放熱電極を持つMLPパッケージを用い基板に熱を逃がす手法が一般的だったが、実装密度の向上や、ほかのデバイスも基板に放熱することもあり、基板への放熱は限界を迎えつつある。

  このような放熱の課題に対応して開発したDual Coolパッケージは、基板だけでなく、上面への放熱も行い、MLPパッケージに対し8割程度放熱特性が向上した。

  さらにヒートシンクやファンといった強制冷却を使用した場合、従来パッケージ比2倍以上の放熱性を実現している。パッケージ上面に対策を施す各種冷却方法の効果を高めるという特徴もある。

  また、Dual Coolパッケージの底面は、ピン配置などMLPと全く同一で、基板設計変更なしに置き換えられる点も大きな特徴。また上面電極の採用により、クリップタイプのボンディングとなり、従来のワイヤボンディングに比べ、オン抵抗が軽減するという利点もある。

  例えば5×6ミリサイズのローサイド用耐圧30V品(FDM7650DC)では、ドレイン―ソース間電圧10V時のオン抵抗は最大で0.99mΩに抑制。同様の3.3ミリ角品でも同条件で1.7mΩに抑える。

  「放熱性の向上、オン抵抗の低減などで、従来は放熱の問題で5×6ミリサイズを使用せざるを得なかったユーザーが3.3ミリサイズに小型化できたり、1デバイス当たりの容量が拡大でき、MOSFET搭載数を削減できたりする、といったメリットを提供する」と同社は話す。

  ローサイド用、ハイサイド用合わせて3.3ミリ角サイズ5種、5×6ミリサイズ7種をラインアップ。

  今後、耐圧100V品やMOSFETにPWM制御ICを加えた製品など、Dual Coolのラインアップを継続的に拡充していく方針。


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