小型電子機器向け面実装型コンタクト端子「ユニバーサル・コンタクト」

　アイティティキャノン（神奈川県座間市、巫淑興社長）は、スマートフォンなどの小型高性能電子機器向けに、表面実装型のコンタクト端子「ユニバーサル・コンタクト」の本格的な拡販活動を開始する。既に海外大手スマートフォンメーカー向けに高い採用実績を持っており、今後、日本市場での販売を加速させる。

　ユニバーサル・コンタクトは、基板とデバイスの間を電気的に接続する表面実装型のコンタクト端子。高さ１.３ミリメートルから４.６ミリメートルまでの豊富なバリエーションを用意している。材質はベリリウム銅またはチタン銅。接触面には金メッキを施し高い性能を持つ。

　 接触抵抗は２０ｍΩ以下。接触力は０.３Ｎから０.９Ｎ。０.１ミリメートルのストロークで０・３Ｎ以上の接触力。接触面をドーム型にすることで高いハーツストレスを提供する。

　 ワイピング構造による優れた接触性。振動、衝撃下でも性能を維持し、可動ビーム部分のオーバーストレスや損傷から保護する構造。はんだだまり構造による、はんだおよびフラックスの回り込みを防止する。

　 このほか、組み立て工程とメンテナンスの簡素化や認証時間の短縮など、多くのメリットを提供する。

　 用途は、スマートフォン、ＰＤＡ、ラップトップＰＣ、ＧＰＳデバイスなど。使用個所としては、アンテナ、バイブレータ、マイク、スピーカ、電池などの部品と基板との接続用端子および基板間の接続用端子やグランディング端子など。「特にスマートフォン市場への拡販に注力していく」（同社）計画だ。

　 ユニバーサル・コンタクトは、海外大手スマートフォンメーカー向けなどで多くの機種に採用され、ここ数年、大きく販売量が増加している。これまで３０億個以上の使用実績があり、ユーザー側での不良発生はないという。生産は、グループの中国・深セン工場（深セン市）で大量生産体制を確立している。

　 アイティティキャノンは米ＩＴＴキャノン社の日本法人で、インダストリアル、医療機器、航空宇宙、ミリタリ、通信機器などの市場向けに高信頼コネクタを供給する。