大電流高効率アプリ向けDC-DCスイッチング・コントローラ

　アナログ・デバイセズ（ＡＤＩ）は、大電流高効率アプリケーション向けに、２出力または大電流用にインターリーブ１出力を容易に構成できる同期式ＤＣ―ＤＣスイッチング・コントローラ「ＡＤＰ１８５０」の販売を開始した。

　 新製品は量産出荷中で、１千個受注時の単価は１.８５ドル。パッケージは５ミリメートル角の３２ＬＦＣＳＰ。

　 ＡＤＰ１８５０は２出力で各最高２５Ａ、またはシングル・インターリーブ出力で最高５０ＡのＤＣ―ＤＣコンバータを構成できる。インターリーブは複数の回路を位相差を持たせ動作させる方式で、２相の場合には１８０度の位相差で動作させることによりリップルを相殺、減少させることができる。

　 入力電圧は２.７５Ｖから２０Ｖの広い範囲に対応可能。さらに、電源間の正確なトラッキング能力を有し、独立した高精度のイネーブル・スレショルドおよび精密なＰＯＷＥＲ―ＧＯＯＤ機能を内蔵している。これにより、チャンネル間やほかのデバイス間でデイジーチェーンが可能となり、多種の電圧供給を容易にしている。また、パワーセーブモードを備え、軽負荷とスタンバイモード時の効率を改善している。

　 そのほか、外部プログラミング可能なループ保障、ソフト・スタート、周波数、電流制限、電流センス・ゲイン設定、異常電圧保護、加熱保護など多彩な機能を有する。

　 アプリケーションとして電源を必要とする電子回路の直近におかれる分散電源、通信機器、携帯電話の基地局、計測機器、医療機器などへの適用を狙っている。

　 製品には単相用、２相用の評価ボードが用意されており、価格はそれぞれ６０ドル。