電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月14日 110114_02 東レ 電子材料 電子材料 一般産業用

フリップチップ実装用ポリイミド系高機能接着剤フィルム


 東レは、フリップチップ実装用のポリイミド系の先貼り型高機能接着剤フィルムを開発した。今月中に本格販売を開始する。

  用途としては半導体チップのフリップチップ実装を想定しており、従来の方法に比べ、実装面積削減や実装工程簡略化につながりそうだ。10マイクロメートル以下の狭ギャップや高密度バンプ接続へも対応し、3次元実装にも役立ちそうだ。

  フリップチップ実装で以前から用いられているアンダーフィル工法では、半導体チップを回路基板にはんだなどで電気的に接続した後に、アンダーフィル (接続補強用液状接着剤)をノズルで充填し、熱処理で硬化させていた。

  しかし、この充填方法は、半導体パッケージの薄型化や高機能化により困難さを増す。また液状接着剤が半導体チップサイズより広い面積に広がってしまい、基板の小サイズ化への対応に限界がある。

  これに対して今回のフィルムは、回路基板や半導体ウエハー上に未硬化状態でラミネート形成した後に、半導体チップのフリップチップ実装を行う。はんだによる電気的接続と接続補強用樹脂の充填や硬化が一度にできるのが特徴だ。

  山本恭市・電子材料販売第1部長は「アンダーフィル工法は現在100億円市場で、伸び率も高い。その何割かを、この技術で押さえていけると考えている。スマートフォン用など、高性能と高密度実装とが要求される携帯用電子機器などが代表的な用途となりそうだ」と述べた。

  同社が長年培ってきたポリイミド材料技術を背景に、独自のナノテクノロジーによって材料の構造制御を行うことで、必要な要求特性を実現した。

  未硬化状態においては、半導体ウエハーとの一括ダイシングも可能な被切削性、実装工程における二百数十度Cの高温下での耐熱性、バンプや回路基板などの微細な表面構造に完全に追従する流動性などを持つ。また、硬化後においては、従来と同じなどの高い接着信頼性や絶縁信頼性などを持つ。

  19日から東京ビッグサイトで行われる第12回半導体パッケージング技術展の同社ブースでも紹介される。


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