IEEE802.15.4/ZigBee規格に準拠した出力10ｍWの無線モジュール

　東京コスモス電機は、ＩＥＥＥ８０２.１５.４/ＺｉｇＢｅｅ無線規格に準拠した無線モジュールで最大出力を１０ｍＷに増強した新製品「ＴＷＥ―００１　ＳＴＲＯＮＧ」を開発し、国内外で販売を開始した。今夏には白河コスモス電機で、月間１０万個で生産を開始する。

　 サンプル価格は４５００円。

　 新製品は、米国や欧州で先行しているスマートグリッドなど、環境、省エネ関連分野を中心に応用が拡大するとみられる２.４ギガヘルツ　帯を利用した無線通信・ＺｉｇＢｅｅ用のモジュール。１０年７月に開発した超低消費電流（送信時１４.６ｍＡ、受信時１７.２ｍＡ、待機時１.３μＡ）タイプの「ＴＷＥ―００１」に次ぐ製品だ。

　 第１弾と同じ瞬速起動、超低消費電力、長距離通信というコンセプトで、今回は特に、長距離通信を強く意識して開発した。

　 アンテナ内蔵型と外部アンテナタイプを用意。モジュールは、無線回路、３２ビットマイコン、大容量メモリー、周辺回路に加え、新たにパワーアンプを搭載することにより最大出力を１０Ｗに大容量化し、これによって最長通信距離は内蔵アンテナ使用時で１７００メートル、標準的な２ｄＢｉの外部アンテナ使用時が３１１０メートルに達する。しかも低消費電流（送信時２８ｍＡ、受信時２３.５ｍＡ、待機時１.３μＡ）に抑えた。

　 接続コネクタは０.４ミリメートルピッチ４０ピンヘッダで、電源およびシリアル、アナログ、デジタル、パルスの入出力の機能を持ち、ＬＥＤ、温湿度センサー、電池、ディスプレイ、スイッチなど、様々なアプリケーションが可能。

　 サイズは内部アンテナタイプが４５.５×２０×３.５ミリメートル、外部アンテナタイプが４２×２０×３.５ミリメートル。電波法認定（ＡＲＩＢ―ＳＴＤ―Ｔ６６工事設計認証）。

　 このモジュールを使用した評価、開発のための評価開発キット、ＪＴＡＧデバッガ、平面アンテナや各種技術サポートも提供する。

　 第１弾のＴＷＥ―００１は、販売を開始して約６カ月が経過した。評価、サンプル段階を終え、最近では電力関連、温湿度関連などの分野で受注が始まった。今回の第２弾ＴＷＥ―００１ＳＴＲＯＮＧが新たに無線モジュールシリーズに加わったことで、選択肢が広がったことになる。