携帯機器向け0.3ミリピッチの両面接触FPC用コネクタ

　日本モレックス（神奈川県大和市、廣川克巳社長）は、大規模な信号伝送機能が必要なデジタルカメラやポータブルオーディオ機器などの小型携帯用民生機器向けに、0.30ミリピッチ両面接触FPC用コネクタ「503425シリーズ」を発表した。

　新製品は、接点が上下両面に設けられているため、基板との接合に際してコネクタが上面接触か下面接触かを気にする必要がなく、コネクタの共通化が可能。競合他社製品と比べて幅寸法が最も短く、可動接点構造のターミナル設計を採用しているため、FPCが引っ張られた場合でも確実なFPC保持力を実現する。

　同社は、以前から２種の0.30ミリピッチ両面接触タイプ（502250／502598シリーズ）を製品化しているが、今回の503425シリーズは、特定のアプリケーションニーズを考慮した極数の大きいサイズ（60極以上）や、より短い幅寸法、ケーブルロック機能を特徴としている。

　主な特徴は、一つのコネクタで上面および下面接触に対応する両面接触設計と、モバイル機器などでの省スペース化要求に対応したコンパクトな幅および高さ（1.20ミリメートル）設計。ケーブルを完全に挿入し、多極サイズ設計において確実なFPC保持を実現するケーブルロック機能。前面の幅広いはんだタブによって基板を確実に保持し、はんだ付け部を保護できる。低ハロゲン素材を使用し、グローバル環境要件に適合している。

　用途はDSC、DVC、モバイル機器、ポータブルオーディオ機器、タブレットPC、携帯電話、その他の小型携帯機器。