１セルのリチウム硫化鉄電池を充電するパワーマネージャ

　リニアテクノロジーは、１セルのリチウム硫化鉄電池を３.５Ａで充電するＩ2Ｃ制御パワーマネージャ「ＬＴＣ４１５６」を発売した。価格は１千個購入時４０７円から。

　新製品は最大１５Ｗを様々なソースから効率よく転送し、電力損失を最小に抑えながら、熱による制約を緩和するように設計されている。新製品のスイッチングＰｏｗｅｒＰａｔｈトポロジは、ＡＣアダプタやＵＳＢポートなど二つの入力ソースからの、装置の充電式リチウム硫化鉄電池への電力分配を継ぎ目なく管理。入力電力が制限されるときは、システム負荷へ優先的に電力を供給する。
　電力は一定量保持され、入力電源が供給可能な電流を超える出力負荷電流を供給でき、入力電源の電力供給仕様を超えることなく、バッテリの充電に使用できる電力を最大にする。

　例えば、５Ｖ・２ＡのＡＣアダプタから電力が供給される場合、新製品のスイッチングレギュレータは、利用可能な１０Ｗの９０％以上を効率よく転送し、最大２.４Ａの充電電流で充電時間を短縮する。

　通常のスイッチングバッテリーチャージャと異なり、新製品は瞬時オン動作を備え、バッテリが深放電状態でもプラグインすると瞬時にシステムの電力が使えるようになる。ＵＳＢ　ＯＴＧに対応しており、部品を追加することなく、５ＶをＵＳＢポートに供給できる。

　簡単な２線式Ｉ2Ｃポートを介して、充電電流、ＵＳＢ２.０／同３.０に準拠した設定を含む入力電流やフロート電圧など多くのシステム制御パラメータを広い範囲で調整。通信バスによって、バッテリ温度、入力電源の状態、充電状態、フォールト状態などの状態情報を通知することもできる。