小型・高信頼性の圧電駆動方式採用のMEMSリレー

　アドバンテストは、圧電駆動方式で小型化と高信頼性を実現し、半導体検査装置や高速通信機器、高周波計測器・部品などに使用されるＭＥＭＳリレーを開発した。４月からサンプル出荷を開始する。サンプル価格は８８００円／１個。１３年１月の量産を目指す。

　高周波リレーは、電磁駆動や静電駆動によるものが多く普及している。だが、電磁駆動はサイズや消費電力が大きく、静電駆動は静電気などの環境に影響されやすく、駆動電圧も高いという課題を抱えている。

　こうした中で、同社のＭＥＭＳリレーは圧電駆動方式を採用しており、これらの問題を解決した。

　独自の成膜技術で、低駆動電圧に必要な薄さ１マイクロメートルの圧電膜を実現し、半導体試験装置で実績を重ねてきた接点制御技術で動作の高信頼性も兼ね備えている。
　電磁駆動方式より小型化や省電力で勝り、静電駆動方式より耐環境性や駆動電圧に優れている。

　また、長年培ってきた高周波計測技術により、最大２０ギガヘルツの高周波伝送に対応する。このほか、チップ厚は０.９ミリメートルで、駆動電圧は１２Ｖ。