車載向け150度Ｃの耐熱を持つＳＭＤ型巻線パワーインダクタ

　ＴＤＫは、部材料の耐熱性を向上させ、車載用として１５０度Ｃの耐熱を保証したＳＭＤ型巻線パワーインダクタ「ＣＬＦ７０４５―Ｄシリーズ」を開発、中国の工場で当初、月間１０万個で量産を開始した。サンプル価格は５０円／個。

　新製品は、エンジン制御モジュールのＤＣ―ＤＣコンバータにおけるチョークコイルをはじめ、ＡＢＳやエアバッグ、ヘッドランプなど、車載のパワーインダクタとして使用できるもの。

　独自の材料技術によって、接着剤をはじめとする耐熱性の高い新材料を開発し採用。ドラムコアへの６軸自動巻線、ベースレスのリングコア採用、さらには巻線と端子のはんだレス、レーザー溶接、端子の自動組み込み――など、部材点数を削減し、構造のシンプル化を図った。

　サイズは、６.９×７.２×４.５ミリメートル。インダクタンスは１―４７０μＨ。直流抵抗は９.６ｍ―１.４２Ω。

　自動車の電装化が進展し、電子制御ユニット（ＥＣＵ）が増加傾向を強めている。ＥＣＵは、特にエンジンルーム内の過酷な環境にも耐える高温度対応が要求されており、新製品はその電源回路に使用されるパワーインダクタの１５０度Ｃ対応を図ったもの。