電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
6月27日 1200627_01 アナログ・デバイセズ ユニット 電源・アンテナ・高周波部品 一般産業用

自動車の衝突防止レーダーのシステムコスト低減に貢献するPLL周波数シンセサイザ


 米アナログ・デバイセズ社(ADI)は、自動車の衝突防止レーダーのシステムコスト低減に貢献するPLL(フェーズ・ロックド・ループ)周波数シンセサイザのサンプル出荷を開始した。PLLシンセサイザとして業界最高となる13ギガヘルツ という高周波対応を実現した。

 PLLシンセサイザには、二つの動作方式がある。より単純な仕組みである「インテジャーN」と、一定速度で周波数を変更できる「フラクショナルN」という二つのタイプがある。

 今回、ADIが開発したPLLシンセサイザ「ADF4159」は、一定速度で周波数を変更できる「スイープ」に対応する「フラクショナルN」タイプ。動作周波数110メガヘルツ という高周波動作対応の位相検出器を内蔵し、業界最高水準の13ギガヘル ツ の高周波対応を実現した。また、消費電力も「同性能の競合品と比べ5分の1以下と、低消費電力性能も大きな特徴となっている」(同社)とする。

 13ギガヘルツ 対応により、これまで4倍、5倍といった高次の逓倍回路を用いずに、低次の逓倍回路で、より高い周波数を生成可能。フィルターなどを簡素化し、システムのコスト、サイズの抑制、設計の容易化などにも貢献する。

 例えば、24ギガ―24.5ギガヘルツ の範囲で連続スイープする必要のある車載衝突防止レーダーでも、新製品に2倍の逓倍回路を加えることで対応できる。

 従来は、PLLで高周波域の連続スイープさせることが難しかったため、より高価なDDSシンセサイザを必要としていた用途であり「新製品によって、システムコストを大きく低減することも期待される」(同社)。

 車載レーダー以外にも高速無線通信用途にも応用を見込む。無線通信用デジタル方式として、周波数変調FSK、位相変調PSKも実現できる。

 パッケージは4ミリメートル角サイズの24ピンLFCSPを採用し、12年10―12月からの量産を予定している。価格は1千個受注時7.49ドルとなっている。


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