室内用小型基地局（フェムトセル）向け温度補償水晶発振器

　日本電波工業は、屋内や地下街に設置される屋内用小型基地局（フェムトセル）向けに、小型で高安定な温度補償水晶発振器（TCXO）を開発した。サンプル出荷開始は10月から、量産開始は13年１月からを予定している。

　サイズは5.0×3.2×2.0ミリメートル、総合周波数安定度はMax.±100ppb／-10―+70度C。

　フェムトセル基地局は、電波不感地帯を有するマクロセル基地局を補完し、電波不感地帯において確実に電波を受信するために設置される独立した小型基地局であり、通信トラフィックのひっ迫が進むマクロセル基地局の負荷軽減につながるものとしても普及が期待されている。

　新開発したTCXOは、一般家庭における使用を想定して小型、低消費電力、電源投入後の起動の速さを特徴としており、同社が培ってきた高安定発振回路技術を駆使して、小型でありながら基地局の基準発振器として要求される周波数安定度も満たしている。

　なお、この開発品は10月2日から千葉・幕張メッセで開催されるCEATEC　JAPAN　2012に出展する。