電波プロダクトニュース



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9月27日 120927_07 日本ケミコン 光関連部品 光部品、光モジュール デジタル情報家電用

導電性ポリマーを透明フィルム化した新透明ポリマー電極


 日本ケミコンは、導電性高分子アルミ固体電解コンデンサのコア技術である導電性高分子技術を応用して透明ポリマー電極を開発した。既に一部のユーザーに対してサンプル供給を開始している。事業化については、引き続きサンプル活動を通じた市場調査を踏まえながら具体的に検討していく考え。

 今回の電極は、導電性ポリマー(PEDOT)を透明フィルム化したもの。可視光透過率が80%以上と高い平滑性・透明性、低い表面抵抗(8Ω/□)、高い耐熱性(―160度C)を有している。そのため、透明電極として、有機系太陽電池をはじめ、有機ELやタッチパネルなどのディスプレイデバイスへの応用が期待できる。

 特に、従来の透明ポリマー電極はドーパントに強酸性のPSS(ポリスチレンスルホン酸)を使用しているため、周辺部材の腐食が懸念されていたが、開発品はPSSを使用していないため中性で、耐腐食性に優れている。

 また、優れた触媒活性を示すことから、色素増殖太陽電池の電極として利用すると良好な特性を発揮する。現在、色素増殖太陽電池では対極に白金電極を使用しているが、開発品を用いることで白金電極を上回る発電カーブが得られる。希少金属である白金を使用することなく太陽電池を実現できることからコスト的にも有利。

 さらに耐久性は白金と同等の85度C、1千時間維持を確認している。

 今回の開発は3月に開設した神奈川研究所が担当。同研究所は材料技術をベースに、基礎研究から応用研究まで取り組んでいる。


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