車載リチウムイオン電池向けバッテリ監視IC

　米マキシム・インテグレーテッド（日本法人＝マキシム・ジャパン）は、車載リチウムイオン電池向けに車載安全規格「ＩＳＯ２６２６２」に適合するバッテリ監視ＩＣ「ＭＡＸ１７８２３」を発売した。７０Ｖ耐圧で１２セルを監視できる。 　新製品は、同社車載バッテリ監視ＩＣの第４世代製品。新たに「ＩＳＯ２６２６２」「ＡＳＩＬ―Ｄ」に準拠する各種診断機能を備えた。また、新たに差動デイジーチェーン（直列接続）インターフェイスを搭載。独自の差動ＵＡＲＴ通信リンクで、車載用途向けにノイズ（ＥＭＣ）対策を施し最大３メートルのケーブル長にも対応する。保守作業によるバッテリパックの切断時にも中断のないセル監視を実現するほか、高価な絶縁素子も不要となる。

　また、新たなシャットダウン機能を搭載し、ホスト側のマイコンの電力が失われた場合、デイジーチェーンの全てのデバイスが１μＡ以下のスリープモードへと安全に移行する。

　セル電圧測定精度は２ｍＶ以内。毎秒１００回という業界最速のセル測定、診断速度を誇る。１０ミリメートル角サイズの６４ピンＬＱＦＰパッケージを採用。動作保証温度範囲は-４０―+１０５度Ｃとなっている。