オフセット温度特性の最大/最小規定の加速度センサー

　米アナログ・デバイセズ社（ＡＤＩ）は、使用温度範囲でオフセット温度特性の最小／最大値を規定したＭＥＭＳ加速度センサー「ＡＤＸＬ３５０」を発表した。温度変化のある環境下において高精度な傾斜／振動検出を行う産業用機器、医療機器、民生機器など向け。

　オフセット温度特性の最小／最大値（±３σ）が、Ｘ／Ｙ軸で１度Ｃ当たり±０.３１ｍｇ、Ｚ軸で同±０.４９ｍｇを実現。マイナス４０度Ｃから+８５度Ｃの使用温度範囲にわたって、予測と定量化を可能にする。

　従来のＭＥＭＳ加速度センサーでは、オフセット温度感度の代表値のみの規定が多く、傾斜センサーで求められるような正確な加速度測定のためには、オフセット温度特性の補正を必要とした。新製品はオフセット温度特性の仕様として明示するため、広い温度範囲で温度変化のある用途でも、信頼性の高い連続データ測定が実現できる。

　また、１３ビットで２ｍｇ／ＬＳＢという分解能を持ったオンボードＡＤ変換を提供するとともに、±１ｇ／２ｇ／４ｇ／８ｇの測定レンジに設定できる。基板専有面積は３×４×１.２ミリメートルと小型サイズを実現。パッケージは１６ピン・+チック・キャビティ・ラミネート・パッケージを採用している。