GSM/WCDMA/LTEバンド対応のフロントエンドモジュール

　ＴＤＫは、スマートフォン向けの新たなＥＰＣＯＳ製の高集積フロントエンドモジュール「Ｄ５０５８」を発売する。１３日からドイツ・ミュンヘンで開催されているｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃａ２０１２に出展。本格的な提案活動を展開する。

　新製品は、従来のＧＳＭバンド（８５０／９００／１８００／１９００メガヘルツ　）に加えて、ＷＣＤＭＡバンド（１／２／４／５）とＬＴＥバンド（２／４／５／１７）と３世代バンドに対応している。

　モジュールには、三つの従来型ＳＡＷフィルターと五つのデュプレクサとは別に、バンド切り替えスイッチとデコーダ、さらにアンテナ出力で最大４ｋＶまで対応するＥＳＤ保護回路が備えられている。

　サイズは、８×４.９５×１ミリメートルと超小型。コンデンサやインダクタを内蔵したＬＴＣＣ基板を用いることで実現した。これにより、ディスクリートソリューションと比較すると基板の占有面積を最大４０％削減することができる。

　挿入損失は、バンドとフィルターに応じて１.２―３.８デシベルとなっている。

　スマートフォンではフロントエンドの回路について、ディスクリートからモジュール化する設計が進行しているという。今回の小型、高集積化技術は、この動きに対して提案していく商品。