電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月18日 130118_02 日本触媒 電子材料 誘電体・絶縁体 一般民生用

タッチパネル向けコーティング添加剤ジルコニアナノ粒子分散液


 日本触媒は、タッチパネルのコーティング剤用添加剤として、高屈折率のジルコニアの特性を生かしたジルコニアナノ粒子分散液「AX―ZPシリーズ」を開発した。同分散液を添加したコーティング層をタッチパネルの透明導電膜のITO(酸化インジウムスズ)とITO下部の樹脂層の間に入れ込むことで、タッチパネル画面の見やすさの向上が図れる。

 同社は、独自の技術により、有機溶剤への分散性に優れるジルコニアナノ粒子を開発した。同粒子は、同社の基幹技術である触媒技術・有機合成技術を応用して開発したもの。ナノスケールで制御された粒子径、多様な有機溶媒・樹脂への分散良好という特徴を有しており、同社ジルコニアナノ粒子をフィラーとして分散させた樹脂は高い透明性を実現している。

 AX―ZPシリーズは、同粒子技術をベースに開発、高屈折率ナノ粒子技術により、透明性と高屈曲率が要求されるコーティング材料や成型材料などの用途に適している。特徴は、多様な有機溶媒への分散良好(PGMEA/MEKなど)、UV硬化型アクリル樹脂/モノマーへの分散が良好で、高濃度分散も可能。

 同社の実験では、同分散液をタッチパネル用のコーティング剤に添加することで、光の屈折率を添加前の1.5から1.7に向上できた。タッチパネルの透明導電膜は、屈折率が高いITOと屈折率の低い樹脂層で構成されているが、両者の間に屈折率の高いコーティング層を入れることで、タッチパネルの低反射率化や透過率向上が図れ、「スマートフォンやタブレット端末などに搭載されるタッチパネルの画面の見やすさ向上に寄与できる」(同社企画開発本部)という。

先端材料展で発表

 ジルコニアナノ粒子分散液は、今月16日に開幕した第4回先端材料EXPO(東京ビッグサイト)で発表したもの。

 ジルコニアナノ粒子分散液の用途は、タッチパネルのコーティング剤用添加剤のほか、テレビ用ディスプレイの反射防止用ARフィルムのコーティング層への展開や、カメラ用レンズなどの光学材料への応用も視野に入れている。

 同社では今後もジルコニアナノ粒子の開発を推進し、各種溶剤・樹脂への分散体の検討を進めることで、顧客ニーズに合わせた供給を推進する。ジルコニアナノ粒子は、既にサンプル供給を開始しており、早期の量産化を目指す。

 ▽ジルコニアナノ粒子 ナノスケール( −910)で粒径を制御した酸化ジルコニウム。


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