業界最小クラスのパッケージサイズの32.768kHz水晶発振器

　セイコーエプソンは、３２.７６８キロヘルツ　水晶発振器の新ラインアップとして、業界最小クラスのパッケージサイズ３.２×１.５×０.９ミリメートルとなる「ＳＧ―３０３０ＣＭ」を商品化し、サンプル出荷を開始した。

　新製品は、従来商品「ＳＧ―３０３０ＬＣ」に対し、同等の０.６５μＡ（１.８Ｖ動作時）の消費電流でありながら、設置面積で約５０％、体積で約６５％削減しているため、電子機器の小型化、低消費電力化に大きく貢献する。

　一般的に、３２.７６８キロヘルツ　水晶発振器は、時計、サブクロック（スリープ、タイマー）用途として、スマートフォン、タブレットＰＣ、デジタルカメラなどのモバイル民生機器や、カーナビゲーションといった車載機器など、様々な電子機器の駆動・制御に欠かせないデバイスとして搭載されている。

　水晶発振器は、水晶振動子、発振回路、パッケージの小型化を進めるほど、精度の維持・向上が難しくなるという傾向がある。

　同社は独自の強みである、水晶素材とＭＥＭＳを組み合わせたＱＭＥＭＳ技術と、半導体技術を用いて、小型の水晶振動子と発振回路を小型パッケージに収めることで、業界最小クラスのパッケージサイズでありながら、従来商品と同等の精度・低消費電力を実現した。