電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月25日 130425_01 日本リニアックス ユニット センサーモジュール 一般産業用

薄膜ストレインゲージ式アンプ内蔵型3軸力覚センサー


 ニチコンの主要関連会社日本リニアックス(大阪市北区沢村幹雄社長)は、薄膜ストレインゲージ式(ひずみ計式)アンプ内蔵型3軸力覚センサーを開発し、5月初旬から量産を開始する。アンプ内蔵型では業界最小クラスのφ20を実現。高感度に検知したXYZの3軸の力の変化に比例した信号を出力できる。アームロボットの指先や足歩行ロボットの足首の力制御用や下肢装具の足底力測定、触覚測定、張力測定、ジョイスティックなどの需要を見込んでいる。

 新開発の薄膜ストレインゲージ式アンプ内蔵型3軸力覚センサーは、ひずみゲージの酸化クロム(CrOx)を鏡面研磨したステンレスの金属起歪体ボディーに直接スパッタリングで成膜し、XY軸に6個ずつの抵抗を形成してブリッジ回路を構成。ステンレスボディー中央部に片支持で設けた8φのステンレス軸の動きによって生じる金属起歪体のXY軸方向のひずみと、押引による金属起歪体のZ軸方向のひずみを高感度に検知してXYZの3軸方向の力の変化に比例した信号を出力する。薄膜ストレインゲージ式のため、汎用ストレインゲージ式や静電容量式の他方式に比べノイズ、外来ノイズに強く、応答性に優れる。

 X・Y軸10N.cm(1キログラム)、Z軸20Nの「MFS20―010」と同25N.cm(2.5キログラム)、同50Nの「MFS20―025」の2品種取りそろえた。外形寸法は取り付けアダプタなし20×20×18ミリメートル、取り付けアダプタ付き20×20×23ミリメートル。今回の20φステンレスで100N.cm(10キログラム)まで可能。本体重量約26/約30グラム(アダプタ/ケーブル含む)。

 温度係数が限りなくゼロに近い特殊なひずみ抵抗膜を直接センサーボディーと一体化した酸化シリコン絶縁膜を介して形成しているため、小さな力も高感度に測定できる。直線性誤差、ヒステリシスとも定格の±0.5%以下。他軸干渉10%FS以下(干渉除去なし)、応答周波数5キロヘルツ 、温度特性定格の0.5%/度C以下。小型アンプを内蔵しているため、信号出力を直接A/D変換器などに接続可能。

 ステンレス加工後のスパッタリングから組み立て、検査まで本社工場で行う。サンプル価格15万円から。

 13年度年間で200台、14年度同500台の販売を見込んでいる。

 日本リニアックスは、独自の高感度薄膜歪センサーや薄膜一貫製造ラインを有し、制御回路技術と併せて圧力センサーや力覚センサーなど、各種センサーを試作から量産まで自社で行えることを強みにしている。

 半導体装置用特殊環境(高温・高圧)用圧力センサー、船舶用センサー、サニタリ用高性能圧力センサーなどを生産、販売している。12年からは独自の6軸力覚センサーの基本構造特許を基に、ロボット用超小型6軸力覚センサーを製品化し、ヒューマノイドロボットや産業、医療精密機器向けに供給している。ロール・ツー・ロール用テンションセンサーなどの製品開発にも取り組んでいる。


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