電源回路向け外部電極に導電性樹脂使用の積層セラミックコンデンサ

　太陽誘電は、積層セラミックコンデンサの外部電極に導電性樹脂を用いた樹脂外部電極積層セラミックコンデンサを開発した。韓国の韓国慶南太陽誘電において、月産１千万個体制で量産を開始した。

　サンプル価格は１２―１５円／個。

　新製品は、高信頼性が求められる自動車のバッテリラインや産業機器などの電源回路向け平滑用途に使用されるもの。

　車載用電子部品の信頼性試験規格であるＡＥＣ―Ｑ２００に対応した評価試験を実施している。

　振動や衝撃の多い自動車のバッテリラインや産業機器の電源回路では、外部から力が加わることで基板がたわみ、実装されている部品に割れが生じることがある。また、温度変化の大きい環境にさらされる自動車などでは、基板が膨張と収縮を繰り返し、部品と基板とを接合するはんだが剥がれてしまったり、はんだクラックと呼ばれる現象が生じる。

　新製品は、基板にたわみが生じた際に、樹脂外部電極により部品にかかる応力を緩和し、部品の割れを抑制。また、導電性樹脂自体に伸縮性があるため、基板の膨張率と部品の膨張率との差を吸収し、はんだクラックの発生を抑制する効果もある。

　サイズは２０１２、３２１６、３２２５の３サイズ。